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月刊 花みずき

商店街の現状と課題
 
 ・円滑化法の廃止後は

 ・S電気店・店主の話
 


ワンポイント
印紙税の軽減措置拡充と
非課税範囲拡大

月刊 経営一番

中高生52万人を蝕む
「スマホ亡国論」

・学校に行けない重症患者

・取り上げると大暴れ
・どこからが依存か
・技術と追いかけっこ
・東アジアは“依存先進国”

編集後記
 〜時泥棒〜



業績31の原理

 

■中小企業のM&A (デメリット、メリットは?)

 中小企業では、経営者の高齢化と事業承継が問題になっています。後継者が決まっていない企業が6割にも達して、後継者難が切実なものになっています。そこで後継者難の一つの解決策としてM&Aが評価されてきています。
 東京商工会議所の調査でも譲渡側企業のM&Aの動機の51%が後継者難、21%が資金難、12%が事業再構築のためとなっています。

  
M&Aの具体的なメリット、デメリットについてまとめてみました。
1.未公開企業の事業承継方法
 

 

大きく分けて5つのパターンが考えられます。
@親族への承継
A役員・従業員への承継
B株式公開
C第三者への承継(M&A)
D廃業


@の場合、
長期的な事業承継計画を立てる必要があります。相続税が多大にならないように、企業価値を減少させます。一方で、M&Aを選択する場合には、逆に企業価値を増加させなければなりません。事業承継の入口の段階での選択が重要といえます。
Aの場合、役員や従業員が会社を承継するには、非常に困難が伴います。その理由としては、「株式を買取る資金がない」「銀行からの借入金担保保証を引継ぐ担保能力がない」といったケースが多いからです。特に金融機関からの協力を得られなくなると会社の経営は困難となります。また、株式を贈与しようとすると、贈与税の対象となります。
Bの場合、マザーズ市場など新市場が出現し、以前よりは株式公開がしやすくなったとはいえ、様々な条件があり、まだ一般的とはいえません。
CのM&Aは、株主であるオーナー経営者が株式を譲渡し、優良企業の傘下に入ってオーナー経営者は引退します。今ある企業を従業員、設備、取引先も含めて全て第三者に譲渡することで、企業を存続させる方法です。
Dの場合、廃業は最後の選択といえます。取引先や金融機関、株主、従業員に多大な迷惑をかけることになります。また、廃業をするにも従業員の退職金や支払関係の決済はできるだけする必要があります。

   
2. M&Aのメリット(譲渡側企業)

 

M&Aの手法の一つである株式譲渡の場合のメリットとして次の3点が挙げられます。

 

@得意先や従業員に迷惑をかけない
A企業体質が強化されるケースが多い
B一般的に株主の手取額が清算・廃業に比べると多くなる


@について、得意先は従来通りの取引が可能であり、信頼関係が継続できます。また、従業員もそのまま継続雇用されるケースがほとんどです。中小企業のM&Aは、救済型を除き「友好的なM&A」が基本となり、ノウハウや競争力の源泉である従業員はそのまま継続雇用となることが多くなっています。
Aについて、一般的に買い手となるのは、自社と同規模以上の企業であり、譲渡側企業は資本力のある企業の子会社となります。そのため、販路の拡大や資金繰り等に効果が出ます。
Bについて、会社が健全な状態であるというのが前提となりますが、税率等の違いで清算・廃業よりM&Aを選択した方が、株主にとって手取額が多くなります。
一般的に清算・廃業の場合は、設備や在庫は二束三文でしか売却されないことが多く、また、清算所得が出た場合も、税金が法人・個人の両方にかかるため、どうしても手取額が少なくなります。
一方、株式譲渡の場合は譲渡益に対して20%の課税だけで済み、設備や在庫は時価に修正されますが、原則としてそのまま引継がれるため、結果として手取額が多くなります。

 
3.M&Aのデメリット(譲渡側企業)
   

M&Aのデメリットには、次の3点が挙げられます。
@M&Aの相手が必ず見つかるという保証はない
A社長の精神的負担が大きい
B風評被害を受ける可能性がある

@について、M&Aを決断したから、すぐに相手が見つかるというわけではありません。ただし、譲り受けたい企業は多くなっており、魅力のある企業であれば相手が見つかる可能性は高まります。M&Aの成約率は一般的に35%程度といわれており、中小企業ではもう少し低い状態です
Aについて、M&Aが成約するまでは、可能な限り企業価値を高めるように、企業経営はこれまで以上の努力が必要となります。なお、M&A交渉は秘密裏に進める必要があるため、社長一人、あるいは一部の者に限られた形で進める必要があり、社長の精神的な負担が増えます。
Bについて、中小企業のM&Aの特徴の一つとして秘密性があります。もし、「会社が売りに出ている」という噂が広まったら、得意先や従業員も不安を感じ、金融機関からは借入金の返済を求められるかもしれません。こうなると経営が立ち行かなくなり、M&Aどころではなくなります。情報が漏れて噂になるケースの最も多いのが、譲渡側企業の社長が第三者に話をしてしまうことです。充分な注意が必要といえます。


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