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月刊 花みずき

商店街の現状と課題
 
 ・円滑化法の廃止後は

 ・S電気店・店主の話
 


ワンポイント
印紙税の軽減措置拡充と
非課税範囲拡大

月刊 経営一番

中高生52万人を蝕む
「スマホ亡国論」

・学校に行けない重症患者

・取り上げると大暴れ
・どこからが依存か
・技術と追いかけっこ
・東アジアは“依存先進国”

編集後記
 〜時泥棒〜



業績31の原理

 

<失敗学に学ぶ>

昨今、会社の不祥事が続き、経営者のお詫びの会見もテレビで見慣れてしまいました。
2000年11月、『失敗学のすすめ』(講談社)が出版され、大きな反響を呼びました。著者の畑村洋太郎氏を会長に、NPO法人の失敗学会が設立され、会員は既に1000人を優に超えるほどとなっているといいます。
ところで、人間は必ず失敗する動物で、しかも同じような失敗を何度となく繰り返します。したがって、失敗は数が多くても互いに類似します。そして失敗を隠したがるものです。
重要なことは、失敗したことをただ反省することではなく、また失敗した人を責めることでもありません。失敗を引き起こした仕組みやシステム、構造に着目して改革をしなければなりません。失敗を見過ごしたり、無視したり、隠匿したりせず、これに真っ向から取り組んで、解決策をルール化することです。

  
●責任者を作り上げる

日本ではトラブルが発生したとき、とりあえず必要な即座の対処が一段落したら、責任者は誰だということになりがちです。引責者を作り上げるために、現場を離れたずいぶん上の階層に責任の所在を求めることが多いようです。そのためなのか、逆に物事を決めるのに、承認の手続きが階層のずいぶん上までいかないと決定されないことが多くなっています。いったん方向付けがなされると、それを変えることはほとんどありません。
失敗はなくなりません。そう意識することで失敗を認める土壌をまず作り、それを単に押さえこむのではなく、それが創造の種であることを認識したいものです。

 
●失敗を防ぐ“黄金”の「基本ルール」

『失敗の予防学』(中尾政之著、三笠書房)では、古今東西のさまざま失敗事例を挙げながら、そのメカニズムを解剖し、ここから22の共通ルールを法則として導き出していますので紹介したいと思います。

 

(1)他山の石の法則
失敗の「模範例」を頭に入れておけば7割の失敗は防げます。失敗学では、類似の失敗のシナリオ群から「共通点」を見つけ出すことがポイントになります。ビジネスでは、情報漏れがそのまま命取りの失敗に直結してしまいます。

(2)慢心の法則
古典的な失敗例“不沈船・タイタニック号”の悲劇を生んだ最大原因が慢心です。失敗というのは、実は事前にちゃんとイエローカードが出ているものです。それに気づくかどうか、ここが重要となります。

(3)隠蔽の法則
時間が経てば経つほど“傷口”は広がるものです。発覚しなければ大丈夫と思っても、この情報時代に隠し通せるはずがありません。失敗を隠しきれず、白日の下に晒されたときに失う信用は、甚大です。

(4)予兆の法則
失敗が予兆なしに突然、偶発的に発生することなどありえません。「ハインリッヒの法則」では、1件の重大災害の裏には29件の軽微な災害があり、その裏にはヒヤリとしたり、ハッとした300件の体験があるとしています。

(5)自己過信の法則
マニュアル無視の自己流のやり方、自分勝手な仕事の進め方は、えてして「仕事ができる」と自他ともに認める人に少なくありませんが、やはりルールを逸脱すれば、とかく致命傷を被ることが少なくありません。

(6)対症療法の法則
もしあなたの会社の商品に対して顧客からクレームがあったとしたら、それは1件だけにとどまらない。まだまだ多くの取引停止予備軍が潜在的に存在していることを覚悟しておかなければなりません。

(7)出会い頭の法則
ビジネスの世界では、「やってみなければわからない」という言葉がよく使われます。しかし、失敗学の視点からいえば、出たとこ勝負というのは、思考停止、議論中断を意味するものです。

(8)外れ値の法則
「いつもと違うこと」とは、統計的な言葉でいえば「外れ値」です。これに注目することが、ミスや失敗に対してあらかじめ対策を用意することを可能にします。

(9)虻蜂取らずの法則
同時並行作業には“怖い罠”があります。愚直に、ひとつの作業の終了を確認してから別の作業を指示するという段取りを組まなければ、ミス発生を防止することはできません。

(10)ブランド最優先の法則

セクショナリズムが失敗の知識化、教訓化への壁となることが少なくありません。担当者の保身が失敗以上の災害をもたらすことも、過去の「失敗史」から明らかです。目先の“取り縫い”は後で必ず高くつきます。

(11)大本気の法則
ジョンソン・エンド・ジョンソンの子会社が製造する人気の鎮痛剤「タイレノール」を服用していた市民が死亡。原因はシアン化合物の混入が疑われ、経営者はすぐに記者会見で警告し、製品の全回収を発表しました。

(12)急がば回れの法則
「最期の1台までみつけます。何年かかろうとやります」と松下電器産業の中村邦夫社長(当時)が宣言したとき、これは本気だなと皆が評価しました。多くの場合、判断・行動が後手にまわってしまうのは何故でしょうか。

(13)希望的観測の法則
リーダーは、常に最悪の事態を想定して対策を講じておくことが肝要です。エラーを防ぐには、もっと注意しろと怒鳴っても効果があるわけではありません。システムの構築、人為的ミスや失敗のフォローが必要となります。

(14)慣性の法則

ビジネスの世界ではメンツは怖いものです。メンツのために失敗がわかっていてもスタートし、失敗で損失が嵩んでもやめられず、終れないケースは少なくありません。「やめられない、とまらない」が、最悪の事態を生みます。

(15)油断の法則
インターネットはビジネスをどんどん革新しています。ネット書店アマゾンは既存の老舗書店を揺るがすばかりか、ブックオフなどの新古書店に迫っています。現在はボーダーレスのネットの世界がいつ襲ってくるかわかりません。

(16)トライ&エラーの法則
常識の2割は間違い。これに早く気づくことです。結果オーライは怖いものです。結果が期待はずれになったのは、結果が間違っているのではなく、プロセスのどこかにミスがあった、と考えるべきです。

(17)一極集中の法則
在庫を極力持たない「かんばん方式」を採用しているトヨタでは、1997年にアイシン精機の刈谷工場の火災により、また2007年の新潟県中越沖地震で部品メーカー、リケンの罹災が原因で、工場の操業停止を余儀なくされました。

(18)偶然から必然の法則へ
偶然は神の産物ですが、「必然」に転化するのは人の力です。失敗を資産とし、活かす道を考えます。偶然の失敗は神様からの“最高のプレゼント”です。

(19)性悪説の法則
マニュアルは守られるべきだとする性善説に対し、必ずしも守られるものではないとするのが性悪説です。マニュアルが守られないのは、人災ではなく仕組みやシステムという「構造の問題」です。性悪説でいくほうがよい場合もあります。

(20)過剰適応の法則
失敗の原因で意外に多いのが、成功例をなぞること。「柳の下にドジョウが2匹いる」ということは意外に少ないものです。ダーウィンの進化論とは違い、会社という生物は環境変化に過剰に適応するとあっさり滅亡します。

(21)危機回避の法則

失敗を前にしたとき、あらかじめ情報を持っている人と初耳という人では、対処方法もその効果も段違いの差が生まれます。将来のミスやトラブルを想定した“アクション・プログラム”を策定しましょう。

(22)失地挽回の法則
例えば失敗したとしても、いつかリベンジしてやろうという気持をどこかに持っていないと、成功をものにはできません。“視点”を変えれば失敗は大成功に「大化け」します。


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