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月刊 花みずき

〈紛争を未然に防ぐ公証制度をご存知ですか〉
 
〈公正証書の種類〉

〈よくある会社の問題
 〜同族経営〜〉

〈起死回生
 〜手遅れになる前に〜〉

月刊 経営一番

〜マイクロチップを身体に埋め込んで自分を“アップグレード”する若者たち〜

・人体の進化が止まらない

・ブームは世界に拡がるか





編集後記
 平均寿命アップとラジオ体操



業績31の原理

 

  〈紛争を未然に防ぐ公証制度をご存知ですか〉 

 取引の複雑化等により証拠保全の重要性等が増していますが、紛争を未然に防ぐための公証制度をご存知でしょうか。
第1 公証人と公証役場
(1)公証制度の目的
 現在の日本の公証制度は、私人の法律関係や私権に関する事実について、公証人が公正証書の作成、認証その他の方法でこれを証明することにより、法律関係や事実の明確化・文書の証拠力を確保し、さらには、執行力を付与することにより、私的法律生活の安定と私的紛争の予防を図ろうとするものです。
(2)公証人の任免等
 公証人は裁判官、検察官又は弁護士となる資格を有する者(法曹有資格者)等から法務大臣が任免する国の法務に従事する者であり、実質的意義の刑法等に規定する「公務員」に当たると解されています。また、公証人は取り扱った事件について守秘義務を負っているほか、職務上の義務に違反した場合には懲戒処分を受けることがあります。
(3)公証役場
 公証人は、法務省の地方支分部局である法務局又は地方法務局に所属し、法務大臣が指定する所属法務局管轄区域内に設置された公証役場(全国に約300ヵ所)で、約500人の公証人が事務を行っています。
 公証人は、職務の執行につき、嘱託人又は請求者より、公証人手数料令に定められた手数料・送達に要する料金・登記手数料・日当及び旅費を受け、これ以外の報酬は名目の如何を問わず受け取ってはならないとされています。公証人は国から給与や補助金など一切の金銭的給付を受けず、国が定めた手数料収入によって事務を運営しており、弁護士・税理士などと同様に独立の事業者であることから、手数料制の公務員とも言われています。
第2 公証事務(公証人が提供する法律サービス)
 公証人の取り扱う公証事務には、次のようなものがあります。
(1)公正証書の作成
 公正証書とは、私人からの嘱託により、公証人がその権限において作成する文書をいい、公正な第三者である公証人がその権限に基づいて作成した文書のため、当事者の意思に基づいて作成されたものであるという強い推定が働き、これを争う相手方がそれが虚偽であるとの反証をしない限り、この推定を破ることはできません。
 金銭債務についての公正証書は、債務者が直ちに強制執行に服する旨の陳述が記載されている場合は執行力(債務不履行の場合、裁判に訴えることなく直ちに強制執行することのできる効力)を有します。大切な権利の保全とその迅速な実現のために公正証書の果たす役割は、非常に大きいといえます。

  〈公正証書の種類〉 

@ 契約に関する公正証書
 土地や建物の売買・賃貸借・金銭消費貸借などの契約に関する公正証書が一般的ですが、贈与・委任・請負など民法が定める典型契約以外にも、土地の境界線をお互いに認め合うための合意、チェーン店経営に関する契約など様々な契約に関する公正証書を作成することができます。
 どのような内容の契約でも、法令や公序良俗に反するなどの無効原因がなく、行為能力の制限による取消しの対象とならない限り、公証人は、公正証書の作成の嘱託を拒絶することは許されません。また、最近は、事業用定期借地権、一般定期借地権、定期建物賃貸借、任意後見契約、離婚時の年金分割の合意等公正証書によることが法令上予定されている契約も増えています。
A 単独行為に関する公正証書
 契約のように相対する当事者間の合意に関してだけでなく、一人の当事者の意思表示の内容を公正証書で明らかにする単独行為に関する公正証書の作成も行われています。その典型が遺言ですが、遺言公正証書の作成件数は年々増加しており、相続を巡る争いを未然に防止し、権利の迅速・的確な移転を可能にするための有効な方策として、遺言公正証書を作成しておく実益は極めて高いと言えます。
B事実実験公正証書
 権利義務や法律上の地位に関係する重要な事実について公証人が実験(五感の作用)で認識した結果を記述する公正証書を事実実験公正証書といい、例えば、土地の境界の現況がどうなっているかを公証人が現地へ赴いて確認した結果などを記載します。将来の争いを防ぐ目的で現状をあるがままに確定しておくための一種の証拠保全手段と言えます。
 また、特許の関係で特許権の成立以前から同様の発明がすでに存在し、使用されていたことにより成立する「先使用権」の存在を証明する物品や書類・記録などの存在を明確にして、後日の紛争に備えるなど、様々な目的のために活用することが可能です。人の意思表示や供述の内容もこの証書で証拠化することができ、嘱託人が自らの考えで尊厳死を望む旨等の宣言をする「尊厳死宣言公正証書」が近年注目されています。将来の紛争を防止するという目的のために、非常に活用範囲の広い公正証書といえます。
(2)確定日付の付与
 私署証書(私人の署名又は記名押印のある文書)にこの確定日付印が押されると、特定の内容を持ったその私署証書が確定日付印の日付の日に存在した事実の証明になります。
 民法施行法では、証書に確定日付がなければ、その証書は日付に関する限り、第三者に対して完全な証拠力を有しないと規定されていますので、確定日付のもつ意味は極めて重要といえます。
(3)認証
 認証とは、ある行為又は文書が正当な手続・方式に従っていることを公の機関が証明することで、公証人が行う認証には、定款の認証のほか、次のような私署証書の認証があります。
@ 署名又は記名押印の認証
 署名又は記名押印の認証は、当事者が公証人の面前で署名又は記名押印した場合や、当事者が公証人に対してその署名又は記名押印が自己の意思に基づいてされたものであることを自認した場合などに公証人が私署証書に付与するもので、その私署証書が作成名義人本人の意思に基づいて作成されたものであるとの事実の証明になり、証書の信用性が高まります。
A 宣誓認証
 宣誓認証は、公証人が私署証書に認証を与える場合において、当事者がその面前で証書の記載が真実であることを宣誓した上、証書に署名押印等し、又は証書の署名押印等を自認したときは、その旨を記載して認証する制度です。
 公証人が作成名義人本人に「証書の内容が虚偽であることを知りながら宣誓した場合には10万円以下の過料に処せられる」ことを告知した上で付与されることから、署名又は記名押印の真実性から一歩進んで、内容の真実性の担保を求める社会の需要に応じようとするもので、私署証書の成立・内容に公的信用性を付与する制度として、国の内外を問わず、広く活用されることが期待されています。
(4)電子公証
 電子公証制度は平成14年からスタートし、それまでは紙の文書に対して行われてきた私署証書の認証や確定日付を電磁的記録(電子文書)にもできるようにした制度です。

  〈よくある会社の問題 〜同族経営〜〉 

 日本の税法では株式50%以上を家族などが保有していると同族会社とみなされますが、日本では同族会社の割合が高く、中小企業の約96%(平成25年度国税庁統計)は同族会社、つまり同族経営です。
 大塚家具の経営権を巡る騒動から、同族経営はよくないという風潮も強いようですが、本当にそうでしょうか。
 同族経営には、仕事に私情・私益をはさむ、馴れ合いになりがち、感情的対立が起これば激化しやすい、ファミリーと社員の間に壁ができやすい、同族以外の社員のやる気を下げるといったマイナス面もありますが、後継者が社長の身近で修業しやすい、会社だけでなく家でもコミュニケーションを図ることができる、家族を役員にしている安心感などのプラス面も考えられます。
 同族経営のマイナス面を回避するには、中小企業も外部の人材や社員の中から優秀な人を選んで後継者にすればよいと考えられますが、日本では一般的に中小企業は大企業と比較して優秀な人材を獲得するのが難しいとされています。
 このため、中小企業では同族の中から後継者を選ぶのが現実的であり、その方が社員・顧客・取引関係者も納得しやすいといえるでしょう。
 家族間(親子、兄弟、親戚など)の感情的な対立は、「どんな会社にしたいのか」という基本的な方向性を確認し、この部分で一致していればあとは方法論のみの問題ですので、徹底的に話し合うことで解決できます。また、社内の一部門を独立させて別会社を作り、その経営を任せてみるといった方法も考えられます。
 現実の厳しい経済情勢下では、先代経営者の経営哲学を大切にし、自社ののれんに対する誇りとそれを守る強い意志を持つ同族経営だからこそ、長期にわたって成功しているともいえるのではないでしょうか。

  〈起死回生 〜手遅れになる前に〜〉 

 「起死」・「回生」は、ともに、今にも死にそうな人を生き返らせること、崩壊や敗北などの危機に直面した絶望的な状態から一挙に勢いを盛り返すことをいい、「回生起死」ともいいます。
 「起死回生の一手」などと用いられますが、そう度々起こる事ではないでしょう。病人でも企業でも、重大な局面に陥ってしまうと手の打ちようがないこともあります。倒産の危機に直面した絶体絶命の状態から立ち直ることは、奇跡に近いと考えられます。
 手遅れで再起不能にならないように、経営が安定しているときにこそ、経営戦略を見直したり、経営理念を再構築したり、問題解決を図るなど、企業の健康診断を実施しましょう。

               

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