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月刊 花みずき

〈名義預金に関するポイント整理〉
 
〈1.家族名義の預貯金等〉






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〜トヨタの失敗学〜

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編集後記
〜「とと姉ちゃん」〜



業績31の原理

 

  〈名義預金に関するポイント整理〉 

 最近の相続税の税務調査事績によれば、申告漏れ相続財産の金額のうち、六割弱を現金・預貯金及び有価証券が占めています。
 このことから、相続税の税務調査では金融資産への対応が中心となっており、被相続人名義の預貯金や株式ではなくても、名義預貯金として課税修正されるケースが多いようです。そこで今回は、トラブル防止のため、名義預金に関してポイントを整理してみます。

 

  1.家族名義の預貯金等 

(1)名義預貯金とは
 形式的に配偶者や子・孫などの名前で預金しているものの、収入等から考えれば、実質的には真の所有者は別、すなわち、親族の名義を借りているのに過ぎない預貯金をいいます。
 名義は被相続人でなくても、実質的に被相続人に係る預貯金と認められるものは、被相続人の相続財産とされます。このような名義預金のほか、株式についても同様に名義株式とされるものがあります。

(2)贈与の成立要件
 贈与税の課税対象とされる贈与には、@民法上の贈与(非課税とされるものを除きます)、A相続税法上の独自の観点から設けられたみなし贈与(例えば、生命保険金の受取り等)の二種類があります。
 民法上の贈与については、民法549条で「贈与は当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受託をすることによってその効力を生ずる」と規定されています。
 このことから、贈与者による贈与の意思表示と受贈者による受贈の意思表示をもって成立する契約(諾成契約)行為であることが特徴であり、贈与者による一方的な意思表示の身では民法上の贈与は成立しないことになります。
 贈与による財産の取得の時期は、次のようになっています。

態様 原則
書面による贈与 その契約の効力が発生した時
口頭による贈与 その履行の時
停止条件付の贈与(※) その条件が成就した時
 (※)例えば、試験に合格したら洋服をプレゼントする等

 ただし、その贈与の時期が明確でないときは、その所有権等の移転の登記又は登録があった時とされます。
 例えば、乳が子名義で毎年預金をしていても、その預金の存在をその子が知らない場合には、受贈者(子)による受贈の意思表示がないことから、民法上の贈与としての諾成契約は成立していないことになり、贈与は成立していないと考えられます。
 そのため、子名義の預金が行われて何年経過していても、民法上の贈与が行われていない以上、税務上も贈与は成立していないことになります。

(3)名義預金の判定基準
 相続税の調査の際、特に問題となる事の多い名義預金の判定基準は、以下のとおりです。
 @ 使用印鑑
  家族名義の預金の印鑑がすべて同一であり、しかも通常被相続人が自分の預金に使用しているものと同じである場合には、名義借りの可能性が高くなります。
 A 受取利息
  家族名義の預金の利息を被相続人名義の預金等に入金し、被相続人が費消していると認められる場合には、名義借りの可能性が高くなります。
 B 保管(管理)状況
  預金通帳や証書等を誰が保管(管理)していたかで、名義人の判断材料とされます。
  例えば、被相続人がすべて自分で管理しており、名義人はそのような預金があることさえ知らなかったような場合には、当然名義借りと見られます。
 C 贈与税の申告の有無
  贈与税の申告がない場合は、名義借りと判断される可能性が高くなります。

               

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