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月刊 花みずき

〈非上場株式の評価見直しと自社株対策〉
 
〈法人が役員に対して経済的利益を与えたとき〉

〈相続時精算課税を選択した後に少額の贈与があった場合〉

〈医療費控除 患者の世話をするための家族の交通費〉


月刊 経営一番

〜爆買いされる日本の領土〜






編集後記
〜「四苦八苦」と「時薬(ときぐすり)」〜



業績31の原理

 

  〈非上場株式の評価見直しと自社株対策〉 

 中小企業のオーナー経営者にとって自社の株式評価額というのは、とても重要な問題です。というのも、評価額が高くても他人に売却できないからです。つまり、自社株に多額の相続税が掛かるとしても、換金性が乏しい財産なので、生前の移転対策をしておいた方が良いケースが多くあります。
 ところが、上場株式等には公表されている相場がありますが、非上場株式については、国税庁の通達に基づく評価となり、簡単ではありません。
 この評価方法が、平成29年1月1日から大幅に変更されていますので、最近評価していない方は勿論、平成28年に評価された方であっても、新しい評価方法に基づく評価額を知って、自社株対策に役立てたいものです。
 以下、ポイントを整理してみます。
1.非上場株式の評価方法
 非上場株式は、財産評価基本通達で、その評価方法が定められており、原則的な評価方法は、次の二つです。
 (1)類似業種比準価額方式…類似業種の上場会社株価と比較し評価する方法
 (2)純資産価額方式…評価会社の純資産の評価額にて評価をする方法(相続税法上の評価に置き換えた税務上の純資産)
 そして、会社の規模等により「類似業種比準価額方式」で算出するか、「純資産価額方式」で算出するか、または一定比率で組み合わせて評価額を算定します
 会社の規模は、従業員数、総資産価額、取引金額、業種に応じて、大会社、中会社、小会社に区分します。このうち中会社はさらに、大、中、小に分かれるため、会社規模は五つに区分されます。
 ただし、大会社、中会社でも、純資産価額方式の評価額の方が低い場合には、純資産価額を評価額とすることができます。
 なお、従業員数が70人(改正前100人)以上であれば、無条件に大会社となります。
2.改正のポイント
 (1)類似業種比準価額方式の類似業種の株価に「相続等があった月以前二年間の平均株価」も適用できることとなり、上場企業の株価の急激な変動が、中小企業の株価に与える影響を小さくしています。
 (2)類似業種比準価額方式の分子である「配当・利益・純資産」の比重は、1対3対1で計算されていたものが、平成29年から1対1対一となりました。
 この改正により、利益の比重が「5分の3」から「3分の1」と小さくなり、利益が株価に与える影響が小さくなるので、所得の高い法人は従来より株価が低くなる反面、多額の損失を計上しても、以前ほど株価が下落しない可能性があります。
 (3)類似業種比準価額方式の適用における評価会社の規模区分の金額等の見直しにより、大会社及び中会社の適用範囲が総じて拡大されています。
 改正により、より大きな会社区分に該当することとなれば、類似業種比準価額の割合が上昇し、時価純資産(含み益)が重い中会社の株価が低くなる可能性があります。


 

  〈法人が役員に対して経済的利益を与えたとき〉 

 法人税法上、役員に対する「給与」となるものには、金銭で支払う通常の役員報酬のほかにも、債務免除をした場合の利益やその他の「経済的な利益」が含まれます。
 この経済的な利益とは、法人の行った行為が実質的にその役員に対して給与を支給したいのと同じ経済的効果をもたらすものをいい、例えば、次のようなものが挙げられます。
 (1)純資産を贈与した場合のその資産の時価
 (2)資産を時価より低い価額で譲渡した場合の時価と譲渡価額との差額
 (3)債権放棄や免除した場合の債権の放棄額等
 (4)無償または低額で土地や家屋の提供をした場合の通常収受すべき賃貸料と実際に徴収した賃貸料との差額
 (5)無利息または低率で金銭の貸付をした場合の通常収受すべき利息と実際に徴収した利息との差額
 (6)役員等を被保険者及び保険金受取人とする生命保険契約の保険料の全部または一部を負担した場合の保険料の負担額
 ただし、法人が役員等に対し経済的な利益の供与をした場合でも、それが所得税法上経済的な利益として課税されないもの(例えば、創業記念品等の支給や商品、製品等の値引販売、レクリエーションの費用などで一定の要件を満たすもの)で、かつ、法人がその役員等に対する給与として経理処理しなかったものであるときは、給与として扱われません。
 なお、役員に対する給与の額とされる経済的な利益の額が毎月おおむね一定している場合には定期同額給与に該当し、法人税の計算上、損金の額に算入されますが、そうでない場合には、経済的な利益に相当する金額は損金の額に算入されません。


 

  〈相続時精算課税を選択した後に少額の贈与があった場合〉 

 相続時精算課税をいったん選択した場合、特定贈与者からの贈与については、暦年課税に係る贈与税の基礎控除の適用を受けることはできません。
 そのため、「相続時精算課税選択届出書」を提出した年分以降、特定贈与者からの贈与により取得した財産は、暦年課税に係る贈与税の基礎控除額(110万円)以下であったとしても、全て贈与税の申告をしなければなりません。
 なお、贈与税の期限内に申告しなかったときは、相続時精算課税の特別控除の適用を受けることはできません。
 また、将来の特定贈与者の死亡に係る相続税の計算において、相続時清算課税の選択後における特定贈与者から贈与を受けた財産については、贈与税の申告の有無にかかわらず相続時精算課税適用者の相続税の課税価格に算入されます。


 

  〈医療費控除 患者の世話をするための家族の交通費〉 

 医療費控除の適用にあたって、一定の通院費も控除の対象となります。
 例えば、子供の通院に母親が付き添う場合のように、患者の年齢や病状からみて、1人で通院させることが危険な場合には、患者の通院費のほかに付添人の交通費も医療費控除の対象となります。
 しかし、既に入院している子供の世話をするために母親が通院するときの交通費は、患者である子供自身が通院していないため、医療費控除の対象とはなりません。医療費控除の対象となる通院費は、医師の診療等を受けるため直接必要なもので、かつ、通常必要なものであることが必要であり、患者自身が通院するに際して必要なものに限られています。


               

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