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月刊 花みずき

〈労働生産性分析〉
 

〈睡眠負債〉





月刊 経営一番

〜できる人は統計思考で判断する〜






編集後記
〜サマータイム〜



業績31の原理

 

  〈労働生産性分析〉 

 生産性(productivity)とは、投入量と産出量の比率をいいます。投入量に対して産出量の割合が大きいほど生産性が高いことになります。例えば、従業員の一人ひとり、機械などの設備を投入して、どれだけ効率よく産出(利益)を上げたかということです。一般的に、企業経営の三要素は「ヒト、モノ、カネ」といわれています。よって、生産性分析とは、売上げや利益を上げるために、どれくらいの「ヒト、モノ、カネ」の投資が必要であったかを分析する指標です。つまり、投資した「ヒト、モノ、カネ」といった資源が、いかに効率的に付加価値を生み出したかを分析する指標といえます。よって、「インプット」と「アウトプット」の指標ともいえます。
 生産性では大きく「労働生産性」と「設備生産性」に分けることが出来ます。通常、生産性というと、労働を投入量として測った生産性である、労働者1人1時間当たりの生産性=「労働生産性」を指すのが一般的です。生産性分析には「従業員1人当たり」、「機械、設備1単位当たり」、「投入資金の1円当たり」などがありますが、今回は労働生産性の分析である「従業員1人当たり」で使用する計算式をご紹介します。
 生産性分析とは、経営資源(ヒト、モノ、カネ)をいかに効率的に使用して付加価値を生み出したかを分析することになりますが、そもそも付加価値とはなんでしょうか。
 付加価値とは、企業が生産によって生み出した価値を指します。付加価値の代表的な計算方法には、「控除法」と「加算法」があります。計算式には、「中小企業庁方式」や「日銀方式」やそれ以外の独自の計算式が複数存在します。これらの計算式の中には、財務諸表だけではわからない金額も使用されていることもあります。今回は、この中でも代表的な「中小企業庁方式」と「日銀方式」をみてみましょう。
◎中小企業庁方式
 控除式とも呼ばれており、付加価値=売上高−外部購入価値で求められます。
 外部購入価値には、材料費、購入部品費、運送費、外注加工費などがあります。
◎日銀方式
 加算式とも呼ばれており、付加価値=経常利益+人件費+賃借料+減価償却費+金融費用+租税公課で求められます。
 中小企業庁方式では、付加価値は売上高から外部購入分の価値を差し引いたものという考え方に対し、日銀方式では、付加価値は製造過程で積み上げられていくという考え方です。一般的には、簡単な控除式(中小企業庁方式)が用いられることが多いようですし、一般的によく言われる粗利と一致します。
 それでは生産性分析の主な指標をみていきましょう。
(1)労働生産性
 労働生産性=会社全体の付加価値/従業員数
 労働生産性とは、従業員一人ひとりが生んだ付加価値を求める指標です。会社経営は、経営者や従業員が、魅力ある製品や商品を作りだし、またはサービスを産み出して、より高い付加価値を産み出すことに重点を置いています。それがライバル会社との優位性を表すことになるからです。労働生産性の指標は、もちろん高ければ高いほどよく、従業員はそれだけ効率よく働いていることを表します。労働生産性を高めていくことは、従業員の給与を上げるためにも、会社の利益を上げるためにも必要不可欠なものです。前記算式からもわかるように、労働生産性を上げるには、@分子である付加価値を上げるか、A分母である従業員を減らすかのどちらかです。しかし、従業員を減らすことは容易にはいかず短絡的です。長い目でみて企業基盤を築くには、やはり付加価値をいかに上げられるかにかかってくるでしょう。これはどの業種にでもいえることです。
(2)労働分配率
 労働分配率=人件費/付加価値額
 生産性を分析していくには、会社が産んだ付加価値がどこにどのように使われているかを見ることが重要です。労働分配率は、付加価値のうち、どれだけ人件費に分配されたかを分析し、付加価値に対する人件費の割合を示すものです。
 例えば、控除法で付加価値を計算した金額が1,000万円で人件費が500万円だった場合には付加価値のうち50%を人件費として支払っていることになります。比率が低いほど効率よく利益を上げているということも言えますが、低すぎるのも問題ともいわれます。適正な数値がよいです。付加価値の中でも人件費は最も大きな割合を占めますが、その人件費が付加価値の大半を占め、利益がほとんど出ていないとなると企業経営においては問題です。
 ただ最近ではとにかく人件費は固定費であり、削減する方向性の企業が多いですが、それでもやはり削減だけでは従業員のモチベーションが低下してしまう恐れがあります。中小企業では、50〜60%程度が普通ですが、この数値が大きすぎると利益を食いつぶし、赤字に転落してしまいます。ただし、サービス業などで労働集約型の業種の企業では、もう少し高い傾向にあるようです。同業他社との比較をすることで自社の労働分配率が高いか否か判断することが重要です。ただし、労働分配率が高い企業、すなわち付加価値に占める人件費率の割合が高い企業には、何かしらの問題があると考える方が妥当だともいえます。
 労働分配率が高い企業…給与水準が高い企業もしくは労働集約型産業
 労働分配率が低い企業…給与水準が低い企業もしくは設備集約型企業
 よって、内部留保による資本蓄積が可能な範囲の中で従業員も会社も満足できるWIN―WINの均衡点をいかに見出すかが重要です。努力目標としては、労働分配率が低下傾向にあり、かつ賃金水準が高い状態が理想的です。
(3)労働装備率
 有形固定資産/従業員数
 労働装備率とは、従業員一人当たりがどれくらいの設備(有形固定資産)を持っているかを計算することで、その会社の技術水準、設備投資の状態を示す指標になります。ここでいう、有形固定資産には、土地、建物、機械装置などが含まれ、リース設備は入れないことが多いようです。一般的には、労働装備率が高いほど、生産効率がよく労働生産性が優れているといわれていますが、これも業種によってさまざまです。製造業などは大きな設備投資が必要ですし数値が高くなる傾向にあります。設備集約型の企業においては、この数値が高いほど機械化・装置化が進んでいることを示します。


 

  〈睡眠負債〉 

 厚生労働省が実施する「国民栄養・健康調査」によると、1日の平均睡眠時間が6時間未満という人が、2007年には28.4%だったのが、2015年には39.5%と10%以上増えていました。また、経済協力開発機構の調査では、日本人の1日の平均睡眠時間は7時間43分だったそうです。これは韓国に次いで世界で2番目に短く、アメリカや中国と比べると1時間以上も短いという結果でした。
 睡眠不足が借金のように積み重なってしまうことを、「睡眠負債」といいます。睡眠は、大脳を効果的に休めるための生命現象です。人間の脳は、他の哺乳類や鳥類などと比べて大脳が発達しているので、その分他の動物よりも眠りが必要です。実際に脳の中の脳幹が「眠りなさい」という指示を出すことで、人間は「眠くなる」状態になります。しかし意思の力で睡眠を削ることができます。これが続くと、睡眠負債が溜まっていくことになります。
 睡眠負債が溜まることで、風邪をひきやすくなるなど免疫力の低下を引き起こします。また、肥満や糖尿病、心臓病のリスクも高まります。集中力や記憶力の低下や、注意力が散漫になるといった症状もあらわれます。
 睡眠不足を解消するために週末に寝だめをする、という方もいらっしゃると思いますが、これでは睡眠負債を返済することはできません。かえって逆効果になります。平日は朝早く起きている人が週末に昼近くまで寝ていると、体内時計がズレてしまうので、月曜日の朝に起きるのがつらくなったり、睡眠の質を下げてしまうことにつながったりするようです。休みの日でも、遅くても平日の起床時間から2時間以内には起きて昼間は活動的に過ごし、夜は早めに寝る方が、身体にとっては望ましいようです。


               

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