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月刊 花みずき

〈No show〉
 

〈融資担当者の判断〉





月刊 経営一番

〜「世間の学校」で読む力、問う力を付けましょう〜






編集後記
〜 老舗のこだわりと先見性 〜



業績31の原理

 

  〈No show〉 


(無断キャンセルの被害)
 昨年11月に、経済産業省と業界団体「サ―ビス産業の高付加価値化に向けた外部環境整備等に関する有識者勉強会」は、飲食店における無断キャンセルの実態と対策をまとめたレポートを発表しました。
 予約していたにも関わらず、その日時になっても店に連絡がなく、または店の連絡を無視して来店しないことを「No show」といいます。「No show」は、飲食店の予約の1%弱を占めているようで、被害額は業界全体で年間約2,000億円にも及ぶようです。

(No showの具体)
 レポートでは、「No show」についての具体例を示しています。
 例えば、大学のサークルの飲み会で、50人分のコース料理の予約を受けたにも関わらず、予約当日に1人も来店せず、店にも何も連絡がなかったということや、会社の接待で、和食・洋食・中華の3つのお店を予約し、当日に取引先の好みを聞いて3つのうちの1つのお店を訪れ、他の2つのお店にはキャンセルの連絡をしなかった、ということがあるようです。また、お店から時間になっても来店しない予約者に連絡したところ、「もうすぐ着く」という返答をしながらも、閉店時間になっても来店しない人もいるようです。
 予約を受けたお店としては、来店によって本来得られたであろう利益が失われただけではなく、あらかじめ用意していた食材費や食材の仕込みに要した費用、休日出勤したアルバイトの人件費などの損失が発生します。コース料理を準備したお店にとっては、食材費はもちろん、準備した料理の廃棄費用も発生します。

(消費者が受ける被害)
 レポートでは、「No show」によってお店だけではなく、消費者も被害を受けているとしています。
 お店によっては、一定の確率で発生する「No show」による被害額を補填するため、メニューの価格に被害額を転嫁しているところもあるようです。つまりこのお店では、消費者は本来よりも高い料金を支払っていることになります。
 もし訪れたお店が予約で満席だった場合、たとえ空席があるように思われても、予約をしていなかった場合には入店することができません。このときNo showがあったとすると、訪れた人が入店できないだけではなく、お店にとっても空席を埋めて収益を補填することもできません。これは消費者とお店双方にとっての被害と言えるでしょう。

(No showに対する対策)
 レポートでは、飲食店がNo showに対する対策として、@予約の再確認(リコンファーム)を徹底する、A顧客がキャンセルの連絡をしやすい仕組みを整備する、Bキャンセルポリシーやキャンセル料の目安を明示する、C事前決済や預かり金の徴収などを導入する、といった方法を挙げています。インターネットによる予約が増えている昨今、リコンファームにSNSやメールを活用することや、予約時にクレジットカード番号を登録してもらうことで、人手が不足している中小の飲食店でも取り組みやすいとしています。また、ダイナーズクラブがドタキャンされた飲食店の空席を買い取り、会員にLINEで提供する「ごひいき予約」といった仕組みも登場しています。
 アメリカなどでは、すでに飲食店の予約を確定させるために、事前にクレジットカードの登録が必要なところもあります。多くの飲食店では、遅刻は15分間のみを許容し、事前の連絡がなく遅れた場合は、飲食店は「No show」とみなしてキャンセル料を請求することができるとしています。

 

  〈融資担当者の判断〉 


 中小企業経営者の中には、「金融機関の融資担当者と話をしていると、私(経営者)の説明を聞かずに決算書ばかり見て、きちんと会社実情を捉えようとしていない」と不満を口にします。
 この様な融資担当者(以下、担当者)の融資判断について説明しましょう。

1.会社の業績をみる
 担当者は、少なくとも業績が良い状態で申し込まれた場合、経営者に問題があるというだけで融資を断ることはありません。
 つまり、融資判断は経営者の人物評価を単独に行っていないということです。換言しますと、現在の会社業績を検討している過程で経営者の評価を行っているのです。
 もっとも、物事にはすべてプラス面とマイナス面があるわけですが、評価を誤るのは、業績が良ければ、そのプラスだけをとる、逆に悪くなれば、マイナスだけをとるという判断になりがちだということです。

2.会社の沿革をみる
 経営者がいくら立派な未来図を説明しても企業成績が悪いと、やはり、評価は割り引かれるでしょう。
 とはいうものの、経営者の手腕を評価しなければならない融資案件はあります。
 例えば、現在の業績は確かに良くはないが、業績が上向きそうだから設備増強を実施したいという場合です。
 そのときの判断に影響を与えるのは、過去にその経営者がどう難局を乗り切ったかです。つまり、会社の沿革です。
 したがって、担当者の判断をこのように考えてみてください。業績が良いときでも、担当者は今良い状態であるとしたら、その理由は何か、それが経営者のある意思決定によるものであったら、その根拠は何からくるものだろうか、と考えていることです。

               

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