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月刊 花みずき

〈交際費等と隣接費用との区分〉
 

〈世界の出生率〉





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〜最強の縄文型ビジネス イノベーションを生み出す4つの原則〜






編集後記
〜50年債発行と投資家の期待はどこに?〜



業績31の原理

 

  〈交際費等と隣接費用との区分〉 


企業の経理担当者は、その支出が「交際費等」に該当するのか、広告宣伝費や福利厚生費といった「隣接費用」に当たるのかを判断して、処理を行うこととなります。
判断のポイントとしては、その支出の目的、支出先、内容などから確認しますが、交際費等と隣接費用の区分については、わかっているつもりでも頭を悩ますことも少なくありません。
そして、その費用が交際費等に該当するか否かにより租税負担に大きく影響します。
また、税務調査の際には必ず交際費等の支出について確認が行われますので、トラブルが起きないように正しい理解が必要です。
今回は、交際費等と広告宣伝費や福利厚生費などの隣接費用の区分などについて、Q&Aを交えて見ていきます。

1.交際費等
交際費等とは、税法上、「交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出するもので、広告宣伝費、福利厚生費、給与等に該当しないもの」とされていますが、実際に交際費等なのか、広告宣伝費等の隣接費用かの判断は経費科目の名目ではなく、実質で判断します。
2.交際費等の損金算入の特例
交際費等は税務上、損金にはなりませんが、中小法人については、年間800万円(定額控除限度額)まで全額損金とすることが認められています。
また、全法人を対象に飲食のために支出する費用「接待飲食費」(ただし、専らその法人の役員若しくは従業員またはこれらの親族に対する接待費等の費用「社内接待費」は除く)の50%を損金に算入できる特例もありますので、中小法人は、この特例と定額控除限度額までの損金算入のいずれかを選択適用することになります。
なお、全法人を対象とした制度としては、一定の書類を保存していることを要件に、飲食その他これに類する行為のために要する費用(「社内接待費」を除く)で、一人当たりの金額が5,000円以下の飲食費については、交際費等の範囲から除外され、全額損金に算入できる制度も設けられています。
一定の書類とは、飲食をした年月日、飲食に参加した得意先等の氏名、飲食に参加した人数等が記載された書類です。
3.広告宣伝費との区分
広告宣伝費とは、不特定多数の者に対する宣伝のための支出する費用で、お中元やお歳暮の時期に社名入りのカレンダー、手帳、手ぬぐいなどを配布するために通常要する費用であれば、交際費等には該当しません。
また、製造業者や卸売業者が抽選により一般消費者に対し金品をプレゼントしたり、旅行、観劇などに招待するための費用や金品引換券付きの商品の販売に伴う一般消費者に金品を交付するための費用、小売業者が商品を購入した一般消費者に対し景品を交付するための費用なども広告宣伝費となります。
ただしこの場合、@化粧品の製造業者や販売業者が美容業者や理容業者を対象とする場合やA機械または工具の製造業者や販売業者が鉄工業者を対象とする場合などは、一般消費者を対象としているとは認められないので、注意が必要です。
また、配布する物品が高額な場合や、特定少数の取引先だけに贈答をする場合には、交際費等として取り扱われる可能性が高くなります。
4.福利厚生費との区分
福利厚生費とは、専ら従業員の慰安のために通常必要な費用のことです。
具体的には、社内の行事に際して支出する、@創立記念日や新社屋落成式等に際し従業員等に概ね一律に社内において供与する通常の飲食費、A従業員等又はその親族等の慶弔、禍福に際し支給する金品に要する費用、B運動会、演芸会、旅行などの費用が該当し、これらの費用が一定の基準に従って概ね一律に支出されるものを福利厚生費として処理します。
したがって、役員だけといった社内の一部の者のみを対象とした慰安旅行や社内規定に基づかない高額な慶弔費等は、給与、交際費などとして扱われます。
5.寄附金との区分
寄附金とは、金銭、物品その他経済的利益の贈与又は無償の供与をいい、一般的に寄附金、拠出金、見舞金などと呼ばれるものですが、これらの名義の支出であっても、他の科目とされ寄附金から除外されるものもあります。
具体的には、社会事業団体や政治団体、神社の秋祭りの寄贈金などは、事業に直接関係のない物への金銭贈与なので、「寄附金」となります。一方、見舞金等を渡した相手が取引先であれば「交際費等」になり、社長や役員の個人的なお付き合いの相手に支出するものは社長等への「給与」に該当します。
6.会議費との区分
会議費とは、社内の会議や商談、打合せに関連して支出した貸会議室費用や資料代、飲食費(茶菓、弁当その他これらに類する飲食物)等で通常要する費用です。
なお、打合せ等がお昼を跨いだ場合に支出した昼食についても、その費用が通常要する費用として認められるものであれば、会議費で処理します。
7.交際費等Q&A
Q1 会社の業務の一環として、他社の懇親会に社員を出席させました。その際に支出した会社から懇親会場及び懇親会場から自宅までのタクシー代は交際費等に当たりますか。
A1 このタクシー代は、他社が主催する懇親会への出席費用であり、得意先等に対して自社が行う接待のために支出するものではありませんから、交際費等には該当しません。ただし、自社が懇親会を主催する際に得意先を会場まで案内するハイヤー・タクシー代は、得意先に対して自社が行う接待のために支出するものですので、交際費等に該当します。
Q2 健康管理の一環として巡回バスによる健康診断を実施しており、代理店等の全従業員に対しても希望者には健康診断を受診させ、その費用を負担しています。この代理店等の従業員のために負担する巡回健康診断費用は、交際費等又は寄附金以外の損金として差し支えありませんか。
A2 代理店等の全従業員を対象としていることから、特約店等の従業員を被保険者とする掛捨ての生命保険の保険料を負担した場合と同様に、「販売奨励金等」として代理店等に金銭を交付する場合の費用に該当します。
Q3 取引に必要な情報を第三者から受けたことに対して支払った「情報提供料」は交際費等に当たりますか。
A3 その報酬があらかじめ締結している契約に基づき計算されるとともに、その役務内容が明確に規定されていれば、交際費等から除外することができます。

 

  〈世界の出生率〉 


日本の合計特殊出生率(以下「出生率」)は、1975年に2.0を下回ってから低下傾向にあり、2005年には過去最低の1.26まで落ち込みました。その後は微増傾向が続いていましたが、2016年からは3年連続で低下し、2018年の出生率は1.42でした。では、世界の出生率はどのようになっているのでしょう。
内閣府が作成した資料によると、アジアの中で時系列データの利用が可能な国や地域は、タイ・シンガポール・韓国・香港・台湾でした。これらの国や地域は、1975年頃までは日本の水準を上回っていました。それが急激に低下し、2016年にはタイや韓国、台湾は日本を下回る水準になりました。7月31日付の朝鮮日報の報道によると、韓国の出生率が2018年に初めて1.0を割り込んで0.98に下がったそうです。そして、2019年には0.89まで下がると予想されています。ここまで出生率が下がった理由として、非正規雇用で働く若者が増えていることや、結婚に多額の費用がかかることが原因と分析されています。
欧米の出生率の推移をみると、1970年から1980年頃にかけて、全体として低下傾向にありました。これは、養育コストの増大や結婚・出産に対する価値観の変化、避妊の普及などがあったと指摘されています。ただ、1990年頃からは回復する国もみられるようになっています。
特にフランスやスウェーデンは、1.5〜1.6だった出生率が、2016年にはフランスで1.92に、スウェーデンで1.85にまで回復しています。フランスやスウェーデンでは、保育の充実や育児休業制度、出産・子育てと就労に関して幅広い選択ができるような環境整備といった、いわゆる「両立支援」が進められており、これが出生率の回復につながったと見られています。

               

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