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月刊 花みずき

〈〜こう変わった〜 改正保証人制度のポイント〉
 
〈継続は力なり〉

〈三方良し(さんぽうよし)〉

〈冬の過ごし方〉

月刊 経営一番

安蒜会計通信~経営一番U~VOL.010








業績31の原理

 

  ♦〜こう変わった〜 改正保証人制度のポイント 


 今年4月1日から新しい民法が施行されています。変更点は多岐にわたりますが、企業としては保証人制度の改正部分についてのポイントをおさえておく必要があります。新たな契約などを結ぶ際には、この改正点を注意しなければ、契約書の保証に関する契約条項が無効になったり、代金回収ができない場合に連帯保証人への請求ができないなど重大な支障が生じる可能性があります。

1.保証人と連帯保証人の違い
 保証契約とは、借金の返済や代金の支払などの債務を負う主債務者がその債務の支払をしない場合に、主債務者に代わって支払をする義務を負うことを約束する契約をいいます。また、連帯保証人と保証人との違いも確認しておくことが重要で、以下の3つの違いがあります。
(1)催告の抗弁
 主債務者が返済できなくなった場合、代わりに返済をする義務を負っているという点では共通します。債権者がいきなり保証人に対して請求をしてきた場合には、保証人であれば「まずは主債務者に請求してください」と主張すること(催告の抗弁)ができますが、連帯保証人はそのような主張をすることができません。
(2)検索の抗弁
 主債務者が返済できる資力があるにもかかわらず返済を拒否した場合、保証人であれば主債務者に資力があることを理由に、債権者に対し主債務者の財産に強制執行をするように主張すること(検索の抗弁)ができますが、連帯保証人はこのような主張をすることができず、主債務者に資力があっても債権者に対して返済をしなければなりません。
(3)分別の利益
 保証人が複数人いる場合、保証人はその頭数で割った金額のみを負担すればよいですが、連帯保証人はすべての人が全額を返済しなければならない義務を負います(もちろん、本来返済すべき額を超えて返済する必要があるわけではありません)。
 以上のように、保証人に比べて連帯保証人にはより重い責任が課せられているため、企業側が契約をする場合には、保証人ではなく一般的に代表取締役等を連帯保証人にすることがほとんどです。

2.保証契約に関する改正点
(1)限度額(上限額)の定めのない個人の根保証契約は無効
 個人(法人は含まれない)が保証人になる根保証契約については、保証人が支払の責任を負う金額の上限となる「極度額」を定めなければ、保証契約は無効となることに改正されました。この極度額は書面等により当事者間の合意で「○○円」などと明瞭に定める必要があります。
 改正後は極度額を定めないで根保証契約を締結してしまうと、その契約は無効となり、保証人に対して支払を求めることができないことになるので、債権者にとっては大変注意が必要です。また、個人が保証人になる根保証契約については、保証人が破産したときや、主債務者又は保証人が亡くなったときには、その後に発生する主債務は保証の対象外となります。
(2)公証人による保証意志確認手続の新設
 法人や個人事業主が事業用の融資を受ける場合について、その事業に関与の少ない親族や知人などの第三者が安易に保証人になってしまい、その後多額の債務を負うという事態が依然として生じています。
 そこで、このような個人が事業用の融資の保証人になろうとする場合には、公証人による保証意思の確認を経なければならないことが新設されました。
 法律の施行後は、この意思確認の手続を経ずに保証契約を締結しても、その契約は無効となります。
 なお、この意思確認の手続は、主債務者の事業と関係の深い次のような者については不要とされています。
@主債務者が法人である場合…その法人の理事、取締役、執行役や、議決権の過半数を有する株主等
A主債務者が個人である場合…主債務者と共同して事業を行っている共同事業者や主債務者の事業に現に従事している主債務者の配偶者
 これから保証人となろうとする場合は、保証契約をする前に原則として公証役場に出向いて、保証意思確認の手続(保証意志宣明公正証書の作成の嘱託)を行うことになり、この手続は代理人に依頼することができないため、本人自身が公証人から意思確認を受けることになります。
 したがって、余程のことでない限りは関係の薄い個人が保証人となることはなくなったともいえるでしょう。
(3)情報提供義務の新設
 保証人のために、次のような情報が提供されるようになりました。
@保証人になることを主債務者が依頼する際の情報提供義務
 事業のために負担する債務について保証人になることを個人に依頼する場合には、主債務者は、保証人になるかどうかの判断に資する情報として、
・主債務者の財産や収支の状況
・主債務以外の債務の金額や履行状況等に関する情報
 の提供をしなければならなくなりました。
 これは事業用融資に限らず、売買代金やテナント料など融資以外の債務の保証をする契約書の場合にも適用がなされます。
A主債務の履行状況に関する情報提供義務
 主債務者の委託を受けて保証人になった個人及び法人の保証人は、債務者に対して主債務についての支払の状況に関する情報の提供を求めることができることになりました。
B主債務者が期限の利益を喪失した場合の情報提供義務
 債務者が分割金の支払を遅滞するなどしたときに一括払いの義務を負うことを「期限の利益の喪失」といいます。
 主債務者が期限の利益を喪失すると、遅延損害金の額が大きく膨らんでしまいます。
 早期にその支払をしておかないと、保証人としても多額の支払を求められることになりかねないため、保証人が個人である場合には、債権者は、主債務者が期限の利益を喪失したことを債権者が知った時から2ヶ月以内にその旨を保証人に通知しなければならないとされました。

3.まとめ
 冒頭の通り、今回の改正で今年4月1日以降に締結する契約から適用がなされています。企業の場合には、賃貸借契約書や基本取引契約を締結する際に保証人をとることは従来からでも行われていたかと思われます。
 従来のひな形のまま契約をしてしまうと、「無効」となったり、「十分な保証がとれなくなる可能性」も高いため、ひな形を変更することはもちろん、実際の契約の際には念のため専門家のリーガルチェックを入れることをお勧めいたします。

 

  ♦継続は力なり 


 「継続は力なり」ということわざはあまりにも有名ですし、知らない人はいないかと思います。
 その語源には諸説ありますが、大正時代に活躍した浄土宗の住岡夜晃がまとめた「讃嘆の詩(さんだんのうた)上巻」が最も有力だと言われています。「讃嘆の詩」には「念願は人格を決定す〜継続は力なり」というくだりが記されており、この部分がのちに広く知れ渡るようになり、ことわざとして確立したと言われています。
 「継続は力なり」は英語のことわざでもあります。英語圏でも広く使われる哲学に基づくモットーの1つであるともいえます。英語では「continuity is the father of success」と言い、直訳すると「継続は成功の父」となります。
 成功者は、諦めなかったことを成功の条件にあげることがあります。すぐに諦める人にしてみれば、自分にはない特別な才能があるから続けることができるのだろうと考えてしまったり嫉妬してしまうこともありますが、そうではないのかもしれません。
 誰でもまず目標に向かって努力しますが、その目標が簡単でも困難すぎても意欲が起こりません。野球をしたことのない人がプロ並みの目標を設定したとしてもやる前に諦めてしまいます。難易度と達成感のバランスが最適でないと継続することは困難になることでしょう。
 元メジャーリーガーのイチロー選手も「今自分にできること。頑張ればできそうなこと。そういうことを積み重ねていかないと、遠くの大きな目標は近づいてこない」と述べています。
 事業も同様です。大きな最終目標を持つと同時に、まずは今自分にできる目標を設定してそのために継続努力することが成功への秘訣かと思います。

 

  ♦三方良し(さんぽうよし) 


 近江(現在の滋賀県)の商人が江戸時代から明治にかけて日本各地で活躍する際に、商人たちが信用を得るために大切にしていたのが、「買い手よし」、「売り手よし」、「世間よし」という「三方良し」の精神でした。
 「三方よし」をモットーに、商人たちは自分だけの利益を追及することなく、多くの人に喜ばれる商品を提供し続け信用を獲得していきました。また商人たちは、自分たちの利益が貯まってくると無償で橋や学校を建てたりと、世の中のためにも大いに貢献したと言われています。
 日本経済はコロナウイルスによって大きなダメージを受けましたが、この三方良しの精神をもって、商売の原点を見つめなおし、自分だけの利益を求めず、世の中のために何ができるのかを考えてみるのもよい機会ではないでしょうか。

 

  ♦冬の過ごし方 


 今年は新型コロナウイルス感染症の世界的な流行に見舞われ、感染症予防の為に人々があらゆることをしてきた1年でした。11月を迎え、新型コロナだけでなく季節性インフルエンザの流行する時期も間もなくやって来ます。
 新型コロナとインフルエンザは発熱や咳などの症状がよく似ているため、同時に流行した場合、医療機関での対応が難しくなる場合があると懸念されています。
 ワクチンの接種や時差通勤、社内での密の回避、忘年会及び新年会の催し方(または開催の有無)の検討など、ここで今一度考え得る限りの予防策を講じ、来る冬を従業員やその家族の皆さん全員で元気に乗り越えましょう。

               

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