トップページ 会社概要 経営理念 業務内容 所員紹介 アクセスマップ セミナーご案内
月刊 花みずき

商店街の現状と課題
 
 ・円滑化法の廃止後は

 ・S電気店・店主の話
 


ワンポイント
印紙税の軽減措置拡充と
非課税範囲拡大

月刊 経営一番

中高生52万人を蝕む
「スマホ亡国論」

・学校に行けない重症患者

・取り上げると大暴れ
・どこからが依存か
・技術と追いかけっこ
・東アジアは“依存先進国”

編集後記
 〜時泥棒〜



業績31の原理

 経営一番 NO.105    2003年11月
★天候デリバティブは市場拡大に耐えられるか★

冷夏と長雨による10年ぶりの異常気象に見舞われた日本列島。海の家やビアホールには閑古鳥が鳴き、夏物衣料やクーラーが販売不振を極めるなど不景気なニュースが多かったが、天候不順を逆手にとったユニークなサービスも話題を集めた。

天候不順による売上げ減少がカバーできる

「雨で露天風呂が利用できなければ2,000円の館内利用券」(群馬県の温泉旅館)、「雨が降ったら伊勢海老や鮑を無料提供」(三重県の旅館)「雨で庭園結婚式ができなかったらホテルのカップル宿泊券」(三重県の結婚式場)などだ。こうしたユニークな顧客サービスを裏で支えたのが、天候デリバティブと呼ばれる金融商品である。

仕組みは簡単だ。利用者は損害保険会社や大手銀行など金融機関との間で「降水量が1日に5ミリ以上の日が3日続いたら、4日目以降は1日につき100万円の補償金を支払う」など細やかな契約条件を設定。利用者は金融機関が過去の気象データから算出した「プレミアム」を支払う。小口契約なら50万円から100万円が相場だ。

天候が契約どおりにならなかったらプレミアムは支払い損となるが、天候不順になれば売上げの減少を補償金でカバーできる。いわば「掛け捨て」のオーダーメード保険に近い。1口に天候デリバティブといっても対象とするリスクは多い。一般的な気温や降水量だが、湿度、風速、降雪量も対象になる。最近では日照時間や不快指数を対象にしたデリバティブのほか、「流氷デリバティブ」という変り種も登場した。流氷の動きを左右する風向を指数化した商品で、流氷が来ないと営業できない観光船運営会社に販売したという。

市場拡大に向けての課題

天候リスクマネジメント協会の推計によれば、2002年度の日本企業の天候デリバティブの想定元本は340億円と、前年度比で七割増。件数も前年度の740件から1,400件に急増している。今年度は地方銀行が積極的に仲介していることもあって「昨年度を上回るペースで件数が膨らんでいる」(三井住友海上関係者)という。

これまでは顧客のニーズに合わせて条件や補償金額を決めるオーダーメード商品が中心だったが、条件やプレミアムを固定した小口のパッケージ商品が増えているのが最近の特徴。損害保険ジャパンが観光業者向けに8月から販売を始めた、紅葉時期の降雨を対象とする天候デリバティブはその一例だ。

「快晴」ともいえる天候デリバティブだが、課題もある。市場の拡大に伴って損保や大手銀行の引受けリスクが高まっているのだ。もちろん、対象とするリスクや契約の地理的な分散で引受リスクはある程度分散される。損保各社が地銀との提携販売に熱心なのは、販路開拓という狙いからだけではない。リスクを地理的に分散できるというメリットがあるからだ。

日本の天候デリバティブ市場は、電力やガス会社との大口取引がある一方、旅館や結婚式場など零細企業との小口取引も多く、中堅企業の利用が少ないという二極化構造になっている。今後の課題がこのあたりにありそうだ。(ニュース出所 FORESIGHT 10月号)

          編集後記へ

 


Copyright (C) 2003 安蒜俊雄事務所 All Right Reserved.