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月刊 花みずき

商店街の現状と課題
 
 ・円滑化法の廃止後は

 ・S電気店・店主の話
 


ワンポイント
印紙税の軽減措置拡充と
非課税範囲拡大

月刊 経営一番

中高生52万人を蝕む
「スマホ亡国論」

・学校に行けない重症患者

・取り上げると大暴れ
・どこからが依存か
・技術と追いかけっこ
・東アジアは“依存先進国”

編集後記
 〜時泥棒〜



業績31の原理

 経営一番 NO.112   2004年6月

◆世界的に見て景気がよくなりそうな業界は? −トッド・バックホルツ−

トッド・バックホルツ氏は、前ブッシュ政権の経済顧問(1989〜1992年)、ヘッジファンド大手タイガーのマネジングディレクターを務めた人で、著書に『ウィークエンドに読む経済学Today』(日本経済新聞社)、『Market Shock』などがある。以下は同氏の見方である。

景気は世界規模で上昇局面にあるというのが、私の見方だ。もしかすると、90年代の好景気(知ってのとおり、日本はその恩恵をろくに受けなかったのだが)を上回る繁栄がもたらされるかもしれない。

なぜ、世界経済は回復に転じたのだろう。

第1の理由は、 世界の国々の中央銀行が「蛇口」を全開にし、市場に送り出すお金の量を増やしたことだ。各国の中央銀行は、これまで以上のペースでお金を刷り、驚くほど低い金利で貸し出し始めた。 アメリカの中央銀行であるFRB(連邦準備理事会)が00〜03年の間に実施した利下げは実に12回、アメリカの住宅ローン金利は50年代以来の低水準。ヨーロッパでも、現在の貸出金利は第2次世界大戦後で最低だ。
第2に、企業の在庫がわずかになったこと。バブル期に拡大しすぎた通信産業を別にすれば、メーカーの倉庫は空っぽに近い。つまり、いま新しい注文が入れば、埃をかぶった在庫品を倉庫の奥から引っ張り出すのではなく、実際に工場を動かして新しい製品を生産することになる。
第3の理由は、生産性がめざましく伸びていることだ。言い換えれば、労働コストの上昇を上回るペースで売上げが増加していることになる。その結果、企業の利益も増えている。
第4に、中国の経済が驚異的な勢いで拡大し続けていること。街や道路を造り、自動車を買い、住宅を建てるために、中国は世界中から大量のモノを買うようになった。テレビやコンピュータ、DVDに囲まれた現代的なライフスタイルの普及も、中国の消費を押し上げている。

さて、この景気上昇の初期段階で有利なのはどの業界だろう。

さしあたって好況が見込めるのは、化学、アルミ、鉄鋼などの素材分野だここでも、中国の経済発展が追い風となっている。今や中国は、世界の全需要の20%を占める世界一の金属消費国だ。
肥料や、土木、農機具など、農業関連分野も成長が期待できる。中国をはじめとする新興市場諸国は、増加する人口を支えるために食料生産を増やさなくてはならないからだ。 景気が上向けば、UPSやフェデックスのような運送・物流企業も潤う。こうした企業は手紙や小荷物の配送だけでなく、メーカーの在庫管理の支援にも業務を広げている。その結果UPSは、アメリカのGDP(国際総生産)の5%に相当する物資を実際に動かしているという。

ただし、落とし穴もある。最大の不安材料は、高騰しているエネルギー価格だ。トラックや飛行機を動かさなければならない物流企業にとっては、かなり切実な問題になりかねない。医療・健康関連の需要も伸びるだろう。特に欧米と日本では、高齢者の人口が急激に増加している。高齢者が多くなれば、心臓用ペースメーカーなどの医療機器や商品のニーズも増える。 カジノ業界も上向きになっている。同時多発テロの記憶が薄れるにつれて、人々は旅行に出かけてカジノでたくさんお金を落とすようになった。

もちろん、見通しの明るい業界ばかりではない。
たとえば、ディズニーランドなどのテーマパークは、ガソリン価格の高騰に足を引っ張られるかもしれない。ガソリン代の負担が大きくなれば、最初に切り詰められるのは娯楽・外食費や洋服代だろう。 一部の業界にとっては、金利の動向が脅威になりかねない。いま金利はきわめて低い水準にあるが、世界的な好景気によりインフレが進行すれば、各国の中央銀行は利上げに踏み切るだろう。そうなればローン金利も上昇するので、住宅や自動車などの消費が冷え込む可能性もある。

この厳しい競争の時代に企業が生き残るために必要なことは、何なのだろう。

第1に、企業幹部やセールス部員は「仲介業者排除の時代」になりつつあることを頭に入れておいたほうがいい。旅行代理店や株式ブローカーも不要の時代だ。企業は自分たちの商品やサービスの必要性を顧客にきちんと説明できなくてはならない。
第2に、顧客や消費者の目に触れない部分もおろそかにしないことだ。派手な新製品を打ち出すだけではだめ。在庫管理、代金の請求、経理など、退屈な裏方の仕事もきちんと処理できることを実証する必要がある。それを効果的にできる企業は、金融機関や投資家に評価される。
第3に、経営者ではなく株主の利害を大切にすること。専用ジェット機や野球のスタジアムを買えば、経営者は鼻が高いだろうが、会社に利益をもたらす役にはほとんど立たない。 私はこれを「スタジアムの呪い」と呼んでいる。ハーバード大学経営大学院の調査によると、派手で巨大な本社を建てた企業は、盛大なオープニングセレモニーを行った後すぐに、株価が急落するケースが多いという。経営者のエゴは株主の敵なのだ。

                                       (NEWS WEEK 4・7)
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