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月刊 花みずき

商店街の現状と課題
 
 ・円滑化法の廃止後は

 ・S電気店・店主の話
 


ワンポイント
印紙税の軽減措置拡充と
非課税範囲拡大

月刊 経営一番

中高生52万人を蝕む
「スマホ亡国論」

・学校に行けない重症患者

・取り上げると大暴れ
・どこからが依存か
・技術と追いかけっこ
・東アジアは“依存先進国”

編集後記
 〜時泥棒〜



業績31の原理

 経営一番 NO.122  2005年4月

2007〜2010年予測 団塊の勤勉と消費が景気を支える

■ 「工程分業」に遅れる日本

前月号のつづきより
しかし、ここ数年の現実はコンピュータ化された資本集約的な工場が中国などに新設され、労働集約的な部門が米国や欧州に集まる傾向を示している。つまり、世界経済の基本が工業製品の交流という水平分業から、1つの製品を工程別に分けて各国各地域で生産し結合する工程分業に代わったのである。

この結果、先進国には技術開発やデザイン創造、宣伝販売戦略、金融操作などの知的労働集約的な工程が集まり、中国などの新興工業地域には部品生産や製品組み立てなどの資本集約的な工程が置かれるようになった。中国の経済が9%以上も成長しながら、内陸部への波及は十分に現れないのはこのためだろう。

世界各国は、工程分業の現実に即して企業統合や労働移動の拡大、自由貿易協定の強化を急いでいる。これからの先進国間の経済競争は、労働集約的で付加価値生産性の高い知的創造的な工程"技術開発、デザイン創造、情報発信、販売戦略、金融操作、人材教育など"を、いかに発展・集中させるかにある。このためには、働き甲斐のある税制、多様な生活環境、通信情報社会の形成、文化的イメージの向上などを急がねばならない。 残念ながら、日本の現実は逆、資本集約的製造工程の設備投資は増えているが、知的創造的な生産力はむしろ低下している。財政改革は進まず、生活環境は東京集中で多様性を欠き、官僚主導の対面情報社会が強まるばかりだ。

日本は98年頃からようやく知価革命期に入った。リストラの進行、企業の統併合、金融の市場化、情報産業の成長などがその現れである。ところが、ここ2〜3年はそれが停滞、リスクの国有化と官僚主導の強化への回帰がみられる。「知価革命、いまだ成らず」の感が強い。

■団塊景気がやってくる

それでも、絶望するのはまだ早い。07年には団塊の世代が60歳を迎えだす。今日の制度と慣習が保たれるとすれば、その大半が定年になり、現在の職場を離れることになる。この人たちは一定の退職金を受け取り、相当数は企業年金や厚生年金を受け取る。しかもほとんどは勤労意欲と体力をもち、勤勉の倫理にも染まっている。つまり、より低い賃金でより上質の労働力を提供できる大群が登場するのである。

その半面、彼らはまた豊かな市場でもある。給与は中年より低くても、年金を含めた総収入は少なくない。退職金や相続財産を加えた蓄えも多い。大抵は、住宅ローンや子女教育負担からもすでに免れている。何よりも、時間的余裕と知識経験が豊富だ。要するに、07年から2010年にかけて、日本はかつてどの国も経験しなかったような新型の労働力と消費市場をもつことなる。この2つは結合し、団塊の市場に団塊が供給する図式も成り立つだろう。

今日の勝ち組は、経済のグローバル化を活かして世界各国の安価な要素を集め、現在の消費者の品質感覚にギリギリ合格する商品を供給している企業である。07年からは、団塊の世代の供給力を活かして中高年市場に受け入れられる商品を供給する企業が勝ち組になるだろう。それに成功すれば、日本は世界の高齢化に先駆ける知価社会の先進国にもなり得る。

願わくば、このビッグチャンスを頑迷にして無知なる官僚機構が誤った予測と過剰な権限意識によって潰さないでほしい。官僚機構に呑みこまれない政治主導が、今こそ必要である。   
(ニュース出所 週間エコノミスト 発行日1月16日 筆者 作家 堺屋太一)

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