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月刊 花みずき

商店街の現状と課題
 
 ・円滑化法の廃止後は

 ・S電気店・店主の話
 


ワンポイント
印紙税の軽減措置拡充と
非課税範囲拡大

月刊 経営一番

中高生52万人を蝕む
「スマホ亡国論」

・学校に行けない重症患者

・取り上げると大暴れ
・どこからが依存か
・技術と追いかけっこ
・東アジアは“依存先進国”

編集後記
 〜時泥棒〜



業績31の原理

 経営一番 NO.126  2005年8月

 "品質へのこだわり"こそわが経営戦略…前月号つづき

 
最高の素材へのこだわり

今、私の店の半分近くは製菓材料を作る工場になっています。原料から徹底的に追求しているからです。原料屋さん任せではなく、原材料は自分で外国まで探しにも行きます。たとえば、アーモンドならシチリア産、ドライいちじくはトルコ産を使います。いろんな国の最高の素材を使って、製菓材料を極めたら、それを同業他社におすそ分けするのです。

こんなことをするとライバル店に最高の製菓材料が行ってしまうかもしれませんが、材料はある程度のロットを仕入れる必要があるのです。小さな会社が、最高の材料を確保しながら経営を成り立たせるための対策と考えています。

材料を加工する機械も大切です。シチリア産アーモンドの味を最大限引き出すにはどうやってつぶしたらいいのか。思いが強ければ強いほど、方法が見えてきます。中学校しかでていないくても機械の設計ができるのです。

今、当社の製菓材料を欲しがる会社は日本国中にあり、原料屋さんも日参してきます。私が研究して作った発酵バターや生クリームなど、当社の材料は皆さんに喜ばれていますが、最終的には、お客様のためにどんなおいしいお菓子を作ろうか、ということがその根本にあるのです。

 

オンリークオリティーが会社を支える

 

お菓子職人の世界でも、「見えないところに力をかける」「見えないところにすごみを出す」―それがオンリークオリティーになる。トップクオリティーじゃだめです。どこにもまねができない独自のクオリティー、これが個性となって結果的には企業の強さになります。なぜなら、こうした独自のクオリティーをもった商品には「信者」がつくからです。

この信者、つまりお客様は、自ら営業部長になってくれます。給料を払った営業部長より、買ってくれる営業部長のほうが頼りになる。「この前かったやつ、あれよかった」と、別の人に伝えてくれるのです。当社ではこれを「口伝え戦略」と言っていますが、これが一番です。テレビの宣伝もなく、社長が言うのでもなくて、お客様。とくに同僚、横にいる人です。一番信頼のおける人間が、「あれいいんだよな」と言ったら、「おれも分けてくれ」となります。「いや、それが手に入らんのや。おれも1年かかったんや」「そこを何とか頼む」といった会話から信者が広がっていくのです。

「口伝え」の効果は抜群ゆえに、悪い評判もたちまち広がります。ですから、信者であるお客様の期待を裏切らないためにも、商品にはたえず手を加え、改良を重ねなければなりません。お客様から「うまい」と言われても、慢心せずに改良を続けるのです。そのために、私はいつも販売の最前線にいます。店舗には、お客様の要望や苦情がどんどん飛び込んでくる。それが商品改良や商品開発のヒントになるのです。

店舗の営業報告書には、問題点以外は書かせません。しかも、書くのはアルバイトの店員です。店長はいいことしか書きませんが、アルバイトの店員は、悪いことも包み隠さず書いてくれるからです。

インターネットメールを通じたお客様の声にも、開発のヒントがたくさんあります。ご購入いただいた商品について、「以前に比べて、甘い、硬い、口どけが悪い」など、率直な意見がタイムリーに送られてくる。私はこれを徹底的に分析して、すぐに改良を始めます。商品開発会議なんかいらないのです。たとえば、午後2時に苦情がくれば、午後4時にはもう、改良された商品が完成する。「貴重なご意見ありがとうございました。改良いたしましたので、新しい商品を何日の何時頃にお届けします」とメールを送れば、お客様は、その素早い対応に感動され、また商品を買ってくださるのです。

これで利益が出たら、その資金でさらに良い材料を世界中から探して使ってみる。もっといいお菓子を作って「もっと感動させたろ」と思っているからです。利益を商品で返すことで、お客様との信頼関係はさらに深まるのです。

私は、絶えず繰り返し同じものを改良して、飽きるほど常に改良して、自分が売る商品に魂を込めてきました。会社を支えてくれるのは商品です。神様なんかじゃない。経営者が、自分の子供に対する以上の愛情を商品に注げるようになれば、その会社はきっと強くなっていくはずです。

   (ニュース出所 国民生活金融公庫 調査月報5月号)

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