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月刊 花みずき

商店街の現状と課題
 
 ・円滑化法の廃止後は

 ・S電気店・店主の話
 


ワンポイント
印紙税の軽減措置拡充と
非課税範囲拡大

月刊 経営一番

中高生52万人を蝕む
「スマホ亡国論」

・学校に行けない重症患者

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・どこからが依存か
・技術と追いかけっこ
・東アジアは“依存先進国”

編集後記
 〜時泥棒〜



業績31の原理

 経営一番 NO.131  2006年1月

 ■中小企業こそ『想い』を語れ

 
京セラ、オムロン、日本電産と、これまで挙げた京都企業は、社員に想いを伝えることに並外れた熱意を持ち続けてきた。なぜ、経営者は自分の想いを語らねばならないのか。そして、何をどうのように語ればよいのか。改めて4つの視点にまとめた。

1. 「存在意識」と「行動指針」を伝える

「会社は何のために存在し、何を目標にするのか」そして「何を行動の基準とすべきか」企業の存在意義と行動指針こそが、経営者が社員に伝えるべき最も重要な「想い」だ。

例えば、京セラは社是として「敬天愛人」、経営理念として「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」を掲げる。一読しただけでは何の変哲もない言葉に見える。だが、それらは、経営者の血と汗が生み出した"魂の叫び"にほかならない。

例えば経営理念の「従業員の物心両面の幸福を追求する」という文面は、なぜ生まれたのか。その背景には、稲盛和夫名誉会長の京セラ創業期の経験がある。稲盛名誉会長は創業期、待遇が改善されなければ退社する、と詰め寄る社員を、必死に説得して思いとどまらせた。社員の物心両面の充実なくしては経営は成り立たないと骨身に染み、それが経営理念へとつながったのだ。

経営者の想いを伝えることが、それほど大事なのか、と問う向きもあるだろう。だが、価値観を共有した組織は強い。判断の基準は何かが明確になれば、行動はブレないし、何のために働くのかがはっきりすれば迷いがなくなり、やる気も出る。

「京様式企業モジュール化戦略」(日本経済新聞社)などの著書があり、京都企業に詳しい京都大学の末松千尋教授は、次のように説明する。 「京都の有名企業も、最初はベンチャーだった。ヒト・モノ・カネといった経営資源が乏しい中、理念で人をまとめあげ、独自の技術を磨き、徹底したキャッシュフロー経営を貫いた。超一流の人材をそろえなくても、成功できることを証明した点で、画期的だ」

2. 「耳にタコができる」まで繰り返す

「人の心をつかむとかね、こんなんお金ではできんのですよー」 日本電産の永守重信社長は、こう吠える。だからこそ人任せにせず、トップ自らが繰り返して、「耳にタコができるまで」(永守社長)、想いを伝えなければならにというのだ。 言葉には文脈がある。その文脈を失うと形骸化し、ただの標語となってしまう。つまり、なぜ、その想いが生まれたのか、その背景を含めて肉声で伝えることが重要になる。

京セラには、稲盛名誉会長の哲学を伝える上で、「血肉化」という、一見ぎょっとする言葉がある。「血となり、肉となるまで」浸透させるという意味だ。本当に想いを共有したいなら、「徹底」という言葉すら生ぬるいほどの執念で取り組むべきだ。

       
3. 社員に「考えさせる」
 

上から言われただけでは、冷めた社員であれば聞き流すのが落ち。社員が「自分の行動は企業理念に則しているか?」を自発的に考えられる機会を設けたい。京セラでは毎日の朝礼でも、社員が当番制で京セラフィロソフィを読み上げ、自分の意見を述べる。朝礼を「考える場」とする工夫である。

OJTだけでは「目先の業務に追われていると、理念を見失いがちになる」(オムロンの立石会長)。オムロンの長期休暇制度や京セラの泊りがけの研修制度のように、仕事の場を離れ、考える機会を提供するのも手だ。

   
4. 腹を割れ!本音で語れ!
  京セラやオムロンでは、トップと現場の社員が酒を酌み交わす機会を重視している。「社員と飲みながら話しているとね、本音の話が一杯出てくる」(オムロンの立石会長)。 「想いを伝える」ことは中小企業の経営者の方が、大企業より実践しやすいはずだ。本音で会社の存在意識や行動指針、そして自身が正しいと思う生き方を考え抜き、その「想い」を社員に語りかける。そこから「強い組織」を作る一歩を始めてはどうだろうか。
                     (日経ベンチャー2005.12)

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