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月刊 花みずき

商店街の現状と課題
 
 ・円滑化法の廃止後は

 ・S電気店・店主の話
 


ワンポイント
印紙税の軽減措置拡充と
非課税範囲拡大

月刊 経営一番

中高生52万人を蝕む
「スマホ亡国論」

・学校に行けない重症患者

・取り上げると大暴れ
・どこからが依存か
・技術と追いかけっこ
・東アジアは“依存先進国”

編集後記
 〜時泥棒〜



業績31の原理

 経営一番 NO.141 2006年11月

〜欠陥車放置で露呈した「驕れるトヨタ」の欠陥〜   前月号つづき

■系列の兵站は「切れている」
 

子会社のダイハツ工業、日野自動車を含めたトヨタの世界生産(06年)は906万台で、世界販売は885万台。ここ数年、年間50万〜70万台増のペースで世界生産を拡大してきた。資本・業務提携した富士重工業の生産・販売が年間60万台前後にとどまることを考えれば驚異的なペースである。

この急成長にグループ企業が追いついていけない。トヨタ系列の大手部品メーカー幹部ですら、「トヨタは兵站が伸びきっているというが、うちは切れている」と打ち明ける。それでも、デンソーや豊田自動織機、アイシン精機などグループ主要企業は悲鳴をあげながらもついていく体力があるが、問題は二番手グループ以下の中堅企業だ。系列の中堅部品メーカーの疲弊はリコール急増と直結する。リコールの主体はトヨタ自動車だが、不具合が生じているのは多くの場合、系列企業が納めた部品だからだ。

トヨタは今年4月に高級・高品質を売り物にしたレクサスのリコールを国土交通省に届け出た。販売目標割れが続くレクサスにとっては「痛恨のエラー」(大手自動車幹部)だが、これは系列中堅メーカーの東海理化が納めたシートベルトの不良が原因。同じ系列中堅メーカーの中央発條は7月に届け出た商用車「ハイエース」のリコールに伴い、トヨタに納めた不良製品を回収するため、特別損失の計上と穴埋めの資産売却を余儀なくされた。同じ7月に、愛三工業もトヨタ向けエンジン部品の不具合に伴い特別損失34億円を計上し、業績予想を下方修正した。

7月20日に都内のホテルでトヨタが開いた定例の年央会見で、渡辺捷明社長は「品質低下は生産急拡大の副作用ではないか」との記者の質問に対し、「生産拡大で品質が悪くなったというのは決して理由にならない」と強気の姿勢をみせた。しかし、言葉をつなぐうち、最後は「とは言っても、生産規模の拡大で(品質が)少しおろそかになる可能性はある」と答えざるを得なかった。

人手不足に加え、トヨタから要求される乾いたタオルをさらに絞るようなコスト削減。これまで全社が高収益を維持してきた系列部品メーカーだが、企業の体力により収益に格差が生じはじめている。トヨタ本体だけでなく、仕入先の部品メーカー支援まで含めた対策を講じなければ、もはや、品質改善は難しいだろう。

 

 

■「カイゼン」の真価が問われる



トヨタ自動車は、7月の米新車販売でフォードを抜いて2位になるなど、北米市場で好調が続く。だが、日本と同様、米国でも、リコール件数が05年に前年比倍増の220万台と急増しているのは、大きな不安要素だ。「メーカーとして大変恥ずかしいこと。仕入先とも協力し、早期に信頼を回復したい」。例の年央会見で、次期総帥と目される豊田章男副社長はリコール問題を問われ、毅然と答えた。問題点をある程度貯めて改良を施す欧米流の「improvement」ではなく、問題点を日々手直しするのがトヨタの代名詞「カイゼン」である。今、その真価が問われている。
     
   (ニュース出所 Foresight(9月号))

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