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月刊 花みずき

商店街の現状と課題
 
 ・円滑化法の廃止後は

 ・S電気店・店主の話
 


ワンポイント
印紙税の軽減措置拡充と
非課税範囲拡大

月刊 経営一番

中高生52万人を蝕む
「スマホ亡国論」

・学校に行けない重症患者

・取り上げると大暴れ
・どこからが依存か
・技術と追いかけっこ
・東アジアは“依存先進国”

編集後記
 〜時泥棒〜



業績31の原理

 経営一番 NO.160   2008年6月

 〜トヨタの「職場革命」“フラット”から“小集団”へ

 「成果」中心の人事制度を敷いた企業に見直しの動きがある。共通するのは、数値化されにくい「役割」「チーム力」の再評価だ。

■職場から消えた“先輩・後輩”の関係

 自動車生産で世界トップに躍り出たトヨタ自動車が、大胆な組織改革にまた乗り出した。伝統的な「ピラミッド型組織」をぶちこわし、世間をあっと驚かせたのは1989年のこと。ところがこのとき導入した「フラット型」の組織を、今一度、破壊しようとしているのである。

 89年の改革でトヨタは、「大企業病の払拭」を掲げて課長や係長などの中間管理職を全廃した。「個人の力」を高めて組織の意思決定をスピーディーにするという狙いは、一定の成果を上げたという。しかし、「その一方でコミュニケーションや人材育成を基盤とした『職場力』『チームワーク』は弱まりつつあるのではないか」と、木下光男副社長は昨年4月、社内報で懸念を表明した。“フラット化によって組織・集団としての力が衰退している”という異例の警告だった。そして、全社員に対して「職場風土の再構築」を呼びかけたのだ。
フラット化の導入前に入社した40代の男性社員は、新人時代からの変化をこう振り返る。

 「ピラミッドのころは、係長からして、もう『机の向き』が違っていた。課長なんか、ものすごく偉い存在。まして次長ともなると、口もきけなかった」
それがいきなり、「役職はみんな不要だ」と様変わりしたわけだ。衝撃だったという。1人のグループ長の下に30人近くが水平につき、課長から派遣社員まで、みんなが横一線に並んだ。

 「それで確かに意思決定は迅速化し、柔軟にもなった。でも、失ったものも大きかった」社員はみんな、自分の仕事ばかりを追うようになった。それまであった先輩・後輩の「教え、教えられる」というコミュニケーション関係が消えていったという。

 フラット化の見直しは、こうした「先輩−後輩関係」の復活を狙っている。木下副社長の警告から3ヵ月後、トヨタは07年7月に「小集団化」を導入した。改革に先駆けて、いくつかの部署を「モデル職場」として半年間の検証もしている。その一つ、新車進行管理部は、新車の切り替え日程作りや進行管理を担当する部署だ。そこで、車種ごとに小集団を編成してリーダー役を置いたところ、議論や工夫が活発になり、効率化を図れたという。

 第1エンジン技術部では、スタッフ2〜3人に対して2人のチーフを置くという手厚い小集団化をした。「その結果、意外なところで若手スタッフが業務につまづいていることに気付き、早期に軌道修正のアドバイスができた」と、期待以上の効果があったと報告している。

 フラット化の見直しを進めた人材開発部の元スタッフ、本間英章第1企画広報グループ長は言う。「核にあるのはTBPだろう」。TBPとは、主に事務部門の人材育成のためにトヨタが導入した訓練プログラム「トヨタ・ビジネス・プラクティス」のことだ。様々な問題解決力を養うための研修で、難題をケーススタディーとして与え、乗り越える方法を考えさせる。問題提起から実行・評価までのプロセスをまとめ、教材なども整備している。

 「TBPは、絶え間ないカイゼンを進めることを旨とする『トヨタウェイ』を実践するための方法です。するどい質問や意見が飛び交い、みんなボコボコにされる。厳しい真剣勝負を通じて、一人前に鍛え上げられていく」

 これを研修の場だけにとどめず、日々の仕事の現場へと落とし込み、日常的に取り組んでいける組織作りが、今回のフラット化の見直しなのだと、本間さんは言う。

      
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