トップページ 会社概要 経営理念 業務内容 所員紹介 アクセスマップ セミナーご案内
月刊 花みずき

商店街の現状と課題
 
 ・円滑化法の廃止後は

 ・S電気店・店主の話
 


ワンポイント
印紙税の軽減措置拡充と
非課税範囲拡大

月刊 経営一番

中高生52万人を蝕む
「スマホ亡国論」

・学校に行けない重症患者

・取り上げると大暴れ
・どこからが依存か
・技術と追いかけっこ
・東アジアは“依存先進国”

編集後記
 〜時泥棒〜



業績31の原理

 経営一番 NO.165  2008年11月

〜 食糧自給率にこだわるバカ 〜

 4割を切った日本の食糧自給率。それを危ぶむ声もあるが、その数字を7割にしたければ食べる量を半分にすればいいだけのことで、それだけで自給率は倍に跳ね上がる。飽食の時代といわれる日本人は食べ過ぎて、メタボリック症候群を心配するほどになっている。そもそも、食糧問題を「自給率」という量の問題から始めることが間違いであり、より問題なのは質で、安全でうまいかどうかのほうが、国民にとっては大事であることは言うまでもない。

■中国製餃子を食べるバカ

 食糧問題を考える発端になった中国の毒餃子問題の際、専門家は「日本の輸入検査は世界一」だと言った。中国から日本に輸出したものを北京が再輸入すると、北京の富裕層がこぞってそれを買うとまで言われた。日本の輸入検査を通ったものなら安心で、その安心に対して金を払うということである。ところが実際にはそれほど厳密なものではなく、書類検査だけで、抜き取り検査はなかった。毒餃子が消費者まで届き、被害が出たことが何よりの証拠である。

 私は20年近く言い続けているが、輸入検査を厳重にすることこそが食糧自給率上昇につながるのである。検査をすれば輸入食糧が今よりも多く検査に引っ掛かることは間違いなく、安全を求める消費者は国内産を食べるようになる。

 検査をした結果、国内産の需要が高まれば、生産を増やすための農業改革を行う必要が出てくる。現在は農業後継者と認められなければ厳密な意味で農業を専業にすることはできない。小泉改革により、やっと株式会社の農地取得が認められたが、条件が厳しいのでほとんど普及していない。農業の自由化を進めれば食料品の質と量は大丈夫。

 

■農家へ補助金をばら撒くバカ

 そもそも農業は一般産業とは違うだろうか。民主党が先の選挙マニフェストでも主張していたように、小沢一郎代表は「農家へさらに補助金を出す」と言った。専門家も「自給率の低下を防ぐためにもっと補助金を出すべきだと言い、農民もそれに流されて「生活が苦しい。もっと保護しろ」と訴えた。

 農家にも改革派がいるのだが、「現金をばら撒く」と言われれば易きに流されてしまう。新聞は「ばら撒き論である」「大きな政府になる」という批判をしたが、外国は日本以上にばら撒いていることは紹介しなかった。

 「農民保護のための補助金」なら、併行して農協改革が必要である。
北海道の牧場主は、農協から「牛は建物の中で飼え。農協が金を貸してやる。20年で返すように」といわれたという。だが、牛は小屋の外にいたところで必ずしも凍え死ぬことはない。小屋など建てる必要はないと拒否しても、政治的圧力で「金を借りて小屋を建てろ」と言われ、拒否すると村八分にされるという。

 また福井で豚を育てている畜産農家のところへ、県庁が金を借りて豚小屋を建てろと圧力をかけてきた。仕方なく建てる方向で考えていると、建築基準を守れとか、どんどんコスト高の建物を建てるように要求される。用地費節約のために2階建てにすると避難用の階段をつけろと言う。豚は階段を下りられないと言っても、建築基準法を守っていないと融資の担保にならないからと言われる。農政は高利貸しをしている。

 最近は宅急便やネット通販などのおかげで、農家から顧客へ直結が可能となり、農協の存在意義は低下している。だからこそ、今までの方式にしがみつき、ことさら問題をあおり、旧態依然とした、生産調整などの農業形態を存続させようと躍起になる人間が出てくるのである。

 

■農業をハイテク化しないバカ

 自動機械化は進んでいるものの、「畑に作物を育て、刈り取り、出荷する」という基本的な形態は変化していない。これだけハイテクや科学技術が発展しているのにもかかわらず、農業だけがいまだに昔と変わらない状況で行われていることに疑問をもつものは少なくない。ハイテクやバイオテクノロジーを導入すれば、今より格段に農業は進歩するはずだが、なぜやらないのか。 
 理由のひとつは、農水省が妨害しているからだ。ハイテクが入って「農業問題」がなくなることを恐れているため、あれこれ難癖をつけて許可を出さない。自分たちの管轄業務が減って予算が取れなくなることを懸念している。

 

■アイデアも出さないバカ

 農水省のセクショナリズムは日本の農業水産にとって全くいいことはない。たとえばハマチの養殖などは、今でも港ごとにやっているが、少し考えれば効率の良いやり方はいくらでもある。

 私のアイディアは飛行場規模の大きなプラスチック枠を八丈島の周辺に浮かせ、ジャイアント・ケルプという巨大昆布をつくる。八丈島付近には黒潮海流が流れているから、世界的にみても最良の、天然の養殖場になる。昆布はアワビに食わせ、また肥料や燃料にする。  

 
  私は昔、このプロジェクトを研究すべく、東京電力、東京ガスと一緒にカリフォルニアまで言ったことがあるが、実現しなかった。この案は実は米国がやりかけたことで、米国の場合はプラスチック枠の下へ原潜をもぐらせるつもりだった。いくつもの枠を海に放流しておけば、原潜がどこにいるか分からないという戦略だった。

 さらに想像を膨らませれば、中国ともめているガス田付近にこの枠を流しておけば防犯上もいろいろプラスがあると思う。このような横断的アイディアは農水省と防衛省がともに計画を立ち上げ、予算を折半すれば実現可能であろうが、「やろう」という気概はない。それどころか、アイディアさえも出さないのが今の役人である。職務怠慢といわれても仕方ないだろう。

(ニュース出所 WiLL(10月号 超特大号)
      
       次へ

Copyright (C) 2003 安蒜俊雄事務所 All Right Reserved.