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月刊 花みずき

商店街の現状と課題
 
 ・円滑化法の廃止後は

 ・S電気店・店主の話
 


ワンポイント
印紙税の軽減措置拡充と
非課税範囲拡大

月刊 経営一番

中高生52万人を蝕む
「スマホ亡国論」

・学校に行けない重症患者

・取り上げると大暴れ
・どこからが依存か
・技術と追いかけっこ
・東アジアは“依存先進国”

編集後記
 〜時泥棒〜



業績31の原理

 経営一番 NO.180  2010年2月

ショッピングは「筋肉」を鍛える

 〜 価格破壊に追従しない理由 〜
何もかもが安ければ良しとする風潮に、日本もまた染まっている。

■価格破壊の先に待つもの
 ヨーロッパでは今や円安・ドル安・ユーロ高だが、おかげでイタリアでも、高級ブランドの売れ行きが激減した。アメリカと日本の旅行者が買わなくなったからで、と言ってロシア人と中国人がそれに代わったわけではない。その結果はどうなったか。
二、三の最高級ブランドを除く多くのブランドが中国式の商いのやり方に屈したのである。

 ユニクロのように中国へ行って生産するのではない。ヨーロッパに来たい中国人は多いので、これらの不法入国者を同国人である中国人が組織し、その“工場”にイタリアのブランドが注文して作らせるようになったのだ。こうして、イタリアの職人を使う場合の1/10の経費で、メイド・イン・イタリーが出来上ることになった。

 この種の現象も価格破壊ではないかと思うが、これによって、高度な技能とアイデアの豊かさを誇ってきた職人層が、壊滅的な打撃を受けたのである。いかに巧みな職人芸の成果でも、高いという理由だけで売れなくなったのだ。

 見事な品なのに、なぜ売れないのか。良き品の価値がわかるセンスを持ち、しかもある程度ならば使えるお金まで持っているにもかかわらず、なぜ買わなくなったのか。
世間全体が、なんであれ安ければ良し、の一色に染まってしまったからである。

 そして帰国してみて驚いたのは、高いというだけで今風ではなく、何もかもが安ければ良しとする風潮に、日本もまた染まっているということだった。しかも、この風潮は服やバッグに留まらず、書籍にさえも及んでいるという。これはもう、価格破壊の先に待つ文明の破壊になると思い始めたのである。
 なぜ価格破壊が文明の破壊につながるのか。
 
 ショッピングとは、ただ単に物を買うという経済上の行為に留まらず、想像力を鍛える行為にもなりうる。因みに、熟考の末、高価なバッグを買ったとしよう。何日もの間書斎の一画に置き、仕事に疲れたときなどにチラチラ眺めながら、これをどの服と合わせれば活かすことができるか、と考えるのだ。仕事が終わる午後には実際にその服を着け、バッグを手に鏡の前に立っての実験も欠かせない。要するに、その品を買ったことによって、私の想像力が刺激を受けるのである。そして、想像力とは筋肉に似て、使わないと劣化するという性質を持つ。

 筋肉の劣化を阻止したいがために、人はジムに通うのではないか。それも、相当なお金を使って。ならば、想像力の維持にも役立つショッピングでお金を使うのも、充分に意味ある投資ではないかと思う。

     (ニュース出所 文藝春秋(新年特別号))



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