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月刊 花みずき

商店街の現状と課題
 
 ・円滑化法の廃止後は

 ・S電気店・店主の話
 


ワンポイント
印紙税の軽減措置拡充と
非課税範囲拡大

月刊 経営一番

中高生52万人を蝕む
「スマホ亡国論」

・学校に行けない重症患者

・取り上げると大暴れ
・どこからが依存か
・技術と追いかけっこ
・東アジアは“依存先進国”

編集後記
 〜時泥棒〜



業績31の原理

 経営一番 NO.199  2011年9月

 〜「かけ算経営」が切り拓く未来〜

「日本の経営者は勉強が足りない」。約50年に渡って増配を続ける優良企業、ジョンソン・エンド・ジョンソンの元社長で、2009年からカルビー会長兼CEOを務める松本晃氏はこう言い切る。経営指標の見方しかり、コーポレート・ガバナンスはCSRの捉え方しかり。これらを磨くことなしに成功はあり得ないという松本氏が、豊富な経験と実績を背景に、21世紀型企業の条件と「かけ算経営」を提唱する。そこには普遍的な経営論が見えてくる。

◆21世紀型企業の条件とは

 いま、多くの日本企業の株価が低迷しているのは、ひとえに経営者の責任だと思います。正しい経営をすれば世間は認めてくれ、株価に反映し、企業は発展します。これからの時代に求められる経営のあり方とはどんなものか。20世紀と21世紀の違いはどこにあるのか。いまこそ、経営者の一人ひとりが考える必要があります。
 21世紀型企業の条件には大きく5つあると私は考えています。1つはクライシス・マネジメント(危機管理)です。危機を想定して準備をし、なおかつ実際に危機に遭遇したら、きちんと対応する。危機には事件・事故・天災、いわゆる茹でガエル現象の3つがあります。このうち最も多くの企業が抱えるのが茹でガエル現象。経営者が社会の変化、自社の低迷に気づかず、いつの間にか会社が駄目になる例は多々あります。また危機に遭遇したときには、そこから何を学ぶかが問われます。東日本大震災を経験した今、我々は政府や東京電力の対応などをきちんと検証し、教訓に学ぶべきです。

 2つ目はコンブライアンスです。ビジネスには白と黒があり、グレーゾーンが意外に大きいのですが、ここを曖昧にすると、ある日突然危機に陥ります。グレーは黒と認識し、トップが率先して法令を遵守すべきです。

 3つ目はコーポレート・ガバナンスですが、個人的な感触では、日本企業の98%はこれができていないと思います。社員が出世すると取締役になる、この時点ですでにガバナンスを否定しています。取締役とは経営を取り締まる役。したがって株主が適任者を選んで取締役とし、その取締役は多くの株主を代表して厳しい目で経営者を監視しなければなりません。私はカルビーの会長職をお引き受けすると同時に、私と現社長をのぞく当時の全取締役に退任いただきました。そして外部から、わが社にとって耳の痛いことも言ってくれる5人を招轄、現在の取締役会を組織しています。

 4つ目がCSRです。経営者には、コミュニティ(地域社会)に対する責任があります。このコミュニティには、我々が住む地域、国、世界、地球、資源、環境といったものが含まれます。コミュニティや社会の人々の健康、教育、環境や資源の保護などに寄与する活動をすること、利益を上げて適切な税金を払うことは企業の使命です。ただ、CSRに取り組んだからといって、それだけで企業は成功しません。しかし、CSRをないがしろにすればその企業は確実に駄目になります。
これら4つのどれか1つでも欠けたら、経営は失敗します。経営とは足し算でなく、かけ算。1つが0点ならその会社は0点なのです。

 
そして5つ目の条件がビジネス・リザルト(結果)、すなわち利益を上げることです。企業とは利益を生み出すものであり、利益がなければ社会に基本的な貢献ができません。この意味では、利益を生み出すことそのものも企業のCSRであるといってよいでしょう。ただし、結果としての利益だけでなく、利益を生み出すプロセスを含めて「CSR視点」が不可欠です。だから「かけ算」なのです。


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