トップページ 会社概要 経営理念 業務内容 所員紹介 アクセスマップ セミナーご案内
月刊 花みずき

商店街の現状と課題
 
 ・円滑化法の廃止後は

 ・S電気店・店主の話
 


ワンポイント
印紙税の軽減措置拡充と
非課税範囲拡大

月刊 経営一番

中高生52万人を蝕む
「スマホ亡国論」

・学校に行けない重症患者

・取り上げると大暴れ
・どこからが依存か
・技術と追いかけっこ
・東アジアは“依存先進国”

編集後記
 〜時泥棒〜



業績31の原理

 経営一番 NO.205  2012年3月

〜2012年のグローバール経済展望〜

 IMFは、2012年の世界全体の成長率を昨年と同様4.0%と見込んでいる。2000年以降の平均値が3.8%であることを考えれば、決して悪い数字ではない。ただ、IMFの見通しは昨年9月時点のものである。その後、欧州のソブリン債務問題を巡って不透明感が高まり、金融市場がより不安定な状態となっている。この問題が今年中に収束する可能性は小さく、実体経済への影響が懸念される。2012年は平均値に届かない3%代半ばに下方修正されるとみられる。このうち、新興国は5%半ばとなる。金融・財政政策を追加的に発動する余地は残されており、成長が大きく損なわれることはない。一方、震災の反動から日本は2%を上回るが、欧州はほぼゼロ成長、米国も2%台半ばにとどまるなど、先進国の停滞は続く。

◆欧州債務危機 カギは「成長」と「歳出削減」

 最大のリスク要因は、欧州債務問題である。これは、ギリシャ、アイルランド、ポルトガル、スペイン、イタリアといったPIIGS諸国の国債償還が不能となるリスクを指す。
 欧州債務問題の方向性を考えてみる。究極の収束シナリオは、成長や国有資産売却による税収増と歳出削減がセットとなり、財政再建への道を着実にたどっていることを市場に示すことである。ただ、大幅な歳出削減は景気の押し下げ要因となり、税収の落ち込みから財政赤字の縮小がかえって進まないことである。成長と歳出削減の同時達成をどのように実現するかが、重要な鍵となる。
  今年中に、欧州危機収束シナリオを描くことは困難である。EU各国の格付けの推移と財政再建の進展をにらみながら、市場は強気と弱気を繰り返すことになる。こうしたなかで、欧州は緩やかな景気後退局面を迎えながらも、スペイン債やイタリア債の信用不安をなんとか封じ込めるよう支援を続けるというのが基本シナリオではないか。

◆景気に陰りの米国経済 課題は家計部門の資産修復

 米国の中長期的な課題は、家計部門のバランスシート調整であり、資産(実物・金融資産)の修復を図る必要がある。不動産分野については、回復のメドは立っていない。2006年央まで続いた息の長い旺盛な住宅需要は急速に減退し、住宅着工件数も年間ピークの200万戸レベルから60万戸と3分の1にまで落ち込んだままである。
  米国の財政問題も難航している。昨年夏、土壇場で政府債務上限引き上げに決着がついたが、財政再建実現への不安感から、S&Pは米国債務の格付けをAAAから1ノッチ引き上げた。民主党と共和党の党派対立を背景に、追加の赤字削減を巡って議会は合意できず、このままでいけば、2013〜21年まで1.2兆ドル(国防費0.6兆ドルを含む)を強制削減する予定となっている。12年の大統領選挙を共和党が制すれば、強制削減を撤回する法案を通過させるとの声もある。そうなれば、米国債の格付け引下げにもつながりかねず、波乱要因になる恐れもある。

◆復興需要に期待する日本経済
 昨年3月、日本の鉱工業生産は震災の影響で急減した。東北・北関東地域は電子部品関連を中心とする産業の集積地であり、生産設備が打撃を受けたことが直接的な要因となった。また、被災した多くの企業がサプライチェーンに組み込まれていたために、自動車産業を中心に、部品供給の途絶が日本のみならず海外の生産にも影響を及ぼした。
 7月〜9月期より、生産は前期比プラスに転じた。震災直前の2月の生産水準を100とすれば、11年末までに97まで戻す見込みである。今後、復興需要の押し上げ効果が期待できるため、春から年央にかけては、震災の水準に回復する可能性がある。
 不安定要因は外部環境の激変であろうが、そのほかにも円レートの変動が企業経営を困難にしている。円高の要因として指摘されるのは、第1に、欧米と日本との金利差が接近し、以前のように、円をファンディング通貨(低利の円借り・高利のドル運用)として使う機会がなくなっていること。
 第2に、長期間にわたるデフレの継続によって、円の購買力が上昇していることである。1つのバスケットに盛り込まれた商品をより安価に購入することができるということであり、購買力平価の考え方に基づけば、円高に進むことになる。
 第3に、依然として日本は2,000億ドル近い経常黒字を計上し、3兆ドルの対外純資産を保有していることもある。欧米の制作金利の引き上げ期待が高まらない限り、年間を通じて、70円台後半〜80円前半のレンジが基本シナリオとなろう。

◆TPPは新たなルールづくり
 
中長期の視点で考えた場合、小高齢化をはじめ、産業の空洞化、エネルギー政策、財政の健全化など課題は山積している。1つだけ指摘すれば、経済連携協定のあり方をどのように進めていくかが重要なテーマと考える。野田政権は、TPP(環太平洋経済連携協定)への交渉参加に前向きな姿勢を示したが、これは貿易・投資の自由化を通じて、アジアを中心とした海外の活力を取り組むことが1つの狙いである。
 このTPPが基盤となり、将来のAPECベースでの経済連携であるFTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)にまで拡大するきっかけとなりえる。TPPが、21世紀における新たなルールづくりのひな形となる可能性が高いといえる。

(ニュース出所 グローバル経済 1・2月合併号)


       次へ

Copyright (C) 2003 安蒜俊雄事務所 All Right Reserved.