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月刊 花みずき

商店街の現状と課題
 
 ・円滑化法の廃止後は

 ・S電気店・店主の話
 


ワンポイント
印紙税の軽減措置拡充と
非課税範囲拡大

月刊 経営一番

中高生52万人を蝕む
「スマホ亡国論」

・学校に行けない重症患者

・取り上げると大暴れ
・どこからが依存か
・技術と追いかけっこ
・東アジアは“依存先進国”

編集後記
 〜時泥棒〜



業績31の原理

 経営一番 NO.206  2012年4月

〜女性が知っておきたい5つの経済ニュース〜

 世界中から様々なニュースが飛び込んでくる現在。世界の経済を見るべき視点を手に入れればきっと毎日の生活も違ってきます。知っているようで知らない経済のニュースを池上彰さんがわかりやすく解説。
 
最近、よく「日本経済は瀕死」といった報道を目にしますが、私はそうではないと思っています。リーマン・ショック後も、日本はほとんどの年で1〜2%の成長を続けている。心配することはありません。今の日本は「デフレ社会」。モノが安く買える、つまりお金の価値が上がった状態で、給料の額面が増えなくても実質的な収入は伸びている。経済学のヒントの一つは、このように名目でなく実質で考えること。視点を変えると、ニュースの捉え方も変わり、生活も違ってくるはずです。

@TPPに加盟すると生活は変わる?
 TPPがなぜ生まれたのか。20世紀の2つの世界大戦や世界恐慌で世界経済が悪化すると、国家は自国経済を守るために輸入品に高い関税をかけたり、輸入自体を禁止したりしました。ところがその結果、世界中でモノの動きが止まり、物資をめぐり戦争に発展するケースも出てきた。そこで、モノの流れをなるべく自由化して戦争を防ぎ豊かになろうと、1948年に23ヵ国で結ばれたのがGATTです。その後、ウルグアイ・ラウンドで加盟国は125ヵ国に増加し対象となるモノも拡大。この協定を長く続くものにするためにWTOが作られました。ところが、加盟国が増えすぎたので話が進まない。2ヵ国間でやれるところから始めようとしたのが、FTAとEPA。この交渉を太平洋を巡る国々でやろうというのがTPPで、2006年にシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの4ヵ国で開始。そこへ突然アメリカが参加すると言い出し、加盟国が9ヵ国に。日本の輸出業者も乗り気になったが、農協は、安い農産物が入ってくると自分たちの作物が売れなくなると、大規模な反対運動を展開した。私は、長期的に考えると日本はTPPに入らざるを得ないと思う。モノを安く輸出できるので、中国や韓国の安い製品にある程度対抗し、国際競争力を維持できるというメリットが考えられます。TPPで大きく変わるのは、現在788%と高い関税をかけているお米くらい。農水省は、TPPに加盟すると日本が700万トンの米を輸入すると試算しているが、それは考えづらいと思います。

Aギリシャ危機は日本に影響する?
 最初に、経済と金融の違いから説明しましょう。リーマン・ショックの影響が日本まで及んだのは、金融がダメージを受けたから。経済は輸出や輸入、流通などの生産活動ですが、ここで注目すべきは金融、つまりお金の流れ。普段、銀行は相互に無担保でお金の貸し借りをしていますが、リーマン・ショックのような事態になると、相手の金融機関の倒産を恐れ、どの銀行もお金を手元に置き、お金の流れが止まります。ではギリシャ危機の場合はどうか。第一に、ギリシャの国債がデフォルト(紙くず同然になる)になる可能性がある。ギリシャの国債は欧米各国が買っており、世界的な影響は避けられない。更に危険なのは「CDS」(クレジット・デフォルト・スワップ)というキーワード。「最初に掛け金を払ってもらえれば債券が紙くずになってもお金を払いますよ」という保険で、世界中で大量に売買されています。CDSはどの金融機関がどれくらい持っているか全くわからない。あなたが買った投資信託の中にも入っている可能性もある。ギリシャ国債が紙くずになったら、CDSを売った会社は全額補償しなければならず、ほぼ間違いなく破綻します。そうなると、世界のお金の動きが止まってしまうでしょう。今、ブラジルやインドの株式市場が暴落しているのはその予防策。「Xデー」に備え、欧米の金融機関が投資先の外国市場からお金を引き上げているのです。このため新興国の通貨は下落。避難先として円が買われ、円高が進んでいます。

B円高はいいこと、悪いこと?
「円高で日本経済は落ち込む」というのが最近のメディアの論調ですが、逆に儲かっている企業もある。商社は現在、軒並み莫大な収入を上げています。考えるべき円高の最大のデメリットは、日本の空洞化が進み国内の雇用が減ることです。今、円を買う人が増え世界中からお金が集まり、日本はとんでもなく金持ちになっている。それが“円高”です。中国人民元を大量に買っても、売りたい時に売れるとは限らないが、ドル、ユーロ、円の3つはいつでも売ることができる。日本の消費者にとっては、円高はメリットの方がはるかに大きい。今こそ、海外旅行で買い物を楽しんできてください。(笑)

C増税以外の案はないの?
日本の実情を考慮すれば、消費税増税は避けられません。赤字国債の発行は、あと数年で限界が来る。高齢化が進み社会保障費は増大の一途。長期的に見れば、20%という数字も現実的だと思う。日本は昨年、震災後の復興需要が牽引し、GDPが久しぶりに上昇。一部で高度経済成長期に似た状態になっています。この好景気で経済を立て直しながら、長期的には税金で社会福祉や社会保障制度を整えていくべきでしょう。

D年金は本当にもらえるの?
不安な人が多いようですが、保険料を払っていれば、日本が破綻しない限り年金はもらえます。ただし何らかの調整が行われる可能性もある。厚生年金は、基礎年金部分と企業独自の部分との2階建て。基礎年金の半分は税金で賄われているので、保険料を支払わず年金を受け取れない人は、実は税金分だけ損をするのです。しかも、企業に勤めていれば保険料の半分を負担してくれるので、これを利用しない手はない。事故や病気で重い障害が残っても、保険料を払っていればすぐに障害者年金が下りるが、払っていないとゼロ、税金の払い損になります。国民年金も同様。とはいえ、少子高齢化が進む今、年金支払額が不足すると予想されているのも事実。早急に少子化対策が必要です。少子化を食い止められれば、年金への不安も和らぎ、人口が増えてGDPも伸び、日本が抱えるいくつかの経済問題に解決の糸口が見えてくるはずです。

(ニュース出所 CREA 2月号)


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