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月刊 花みずき

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ワンポイント
印紙税の軽減措置拡充と
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月刊 経営一番

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・技術と追いかけっこ
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編集後記
 〜時泥棒〜



業績31の原理

 経営一番 NO.228  2014年2月
〜輸入食品の違反率は中国より上回る 韓国・タイ産は安全か〜

 輸入大国ニッポン。食品で安全基準を満たさないものが年間1000件超ある。大量に出回る中国産だけでなく、韓国やタイ産も違反率が高い。

◆違反率が中国の倍以上

 厚生労働省は毎年、食品衛生法に違反した事例を公表しているが、2012年度は1000件を超す。国別に見ると、韓国は37件で7位。中国が221件と大きく上回るが、違反件数を検査件数で割った違反率は中国が0.22%なのに対し、韓国は倍以上の0.45%だ。

 食品問題評論家の垣田達哉さんは、「韓国国内では昨年から今年にかけて食品汚染が相次いでいる。韓国の食産業は規模が小さく、メーカーも設備投資などにコストをかけられないのではないか」とみる。垣田さんが注目するのが、「大腸菌群」だ。大腸菌は人体に入れば激しい下痢や嘔吐を引き起こす。マグロ、茹でズワイガニ(ともに冷凍)、生姜茶、海鮮ミニチヂミ(冷凍)、さらにはインスタントコーヒーなどから、大腸菌が1年間で計8件検出されている。
 「大腸菌が検出されるのは、簡単に言えば不衛生だということ。どの段階でついたか不明だが、加工食品であればトイレの問題が大きい。従業員がトイレに行ったあと手を洗わないで食品に触った可能性がかなり高い」(垣田さん)

 昨年7月には、韓国から輸入したビスケット類からジクロルボスが検出された。ジクロルボスといえば、08年に発覚した「中国製冷凍ギョーザ中毒事件」の時にギョーザの皮や具から検出された有機リン系の殺虫剤だ。毒物及び劇物取締法の劇物に指定されている。

 韓国からの食品の輸入件数(12年度)は約14万7000件(全体の6.7%)。取扱額がもっとも多いのはマグロ(12.4%)。次いで発泡酒などその他穀物発酵酒(6.8%)、混合調整食料品(5.6%)、その他砂糖菓子(4.4%)、パプリカ(4.1%)、焼酎(3.8%)。魚介類は業務用として卸されることが多く、野菜や発泡酒、キムチ、海苔、ラーメンなどはスーパーでも広く扱う。ただ、大手寿司チェーンは軒並み、「韓国産マグロは使っていない」と言う。近年韓国からの輸入額が増えている大豆粕は、味噌などの原料として国内のメーカー等に流通している
◆検査率に大きな差

 一方、年々輸入件数が増えているのがタイだ。12年度は約15万6000件と8年前の約3割増だ。違反率(12年度)は0.71%と、韓国を超え中国の3倍以上だ。
 食品衛生法違反では、やはり大腸菌群が目に付く。大腸菌群が検出されたヤリイカをタイから輸入した関西の業者は、衛生管理のまずさを指摘。
 「包丁やまな板など工場内の洗浄不足、従業員の生食製品への意識の低さが根源だと思われる。ただ、原料調達などを考えると、調達しやすいタイ産はしばらく輸入するつもりだ」
 また、タイからの輸入食品で違反が多いのが、うるち精米だ。カビの発生や異臭、腐敗の事例が多く、12年11月からの1年間で9件もあった。

 こうした有害物質を摂取した場合、健康への被害はどうなのか。「食の安全・安心財団」理事長で倉敷芸術科学大学唐木英明学長は説明する。「ある有害物質を動物実験で長期間摂取しても害が生じない量の100分の1以下を1日摂取許容量(ADI)としています。ADIの8割を超えないよう基準値を決め、その数倍程度の有害物質を何回か食べても、健康被害はない」
 とはいえ、有害物質含む多くの食料品が日本に輸入され、それを私たちが口にしていることは疑いようがない。『農薬毒性の辞典』で知られる河村宏さんは慎重だ。
 「基準値の数倍程度であれば安全というが、様々な農薬など有害物質が体にどのように複合的に作用するのか、加味されていない。また、ADIは動物実験を根拠に決められているが、発達途上の子どもの脳や神経に与える影響は今の実験ではわからない。食品以外の環境暴露も考えれば、摂取量はできるだけ少なくするに越したことはない」

 さらに気になるのが、韓国とタイはともに、中国より違反率が高いのに検査率が低い点だ。検査率の違いについて厚労省は、「国によって差をつけているわけではない」と説明する。輸入食品の検査は食品衛生法第26条によって定められ、病原微生物や残留農薬など健康被害の恐れのある物質が発見された場合などに検査することになっている。中国産は、過去に違反事例が見つかった商品数が多く、それだけ検査対象が韓国より多くなるのが一因と見られる。
◆TPPで検査が緩くなる?

 一方で、輸入食品の安全性が問題となる際に、しばしば議論になるのが「日本の検疫システムの不備」だ。輸入食品が日本に入る際は通常、国の検疫所の「モニタリング検査」と民間検査機関の「検査命令」「自主検査」があるが、検査されるのは全輸入届出件数の1割に過ぎない。
 「以前は検査結果が出るまで『留め置く』のが原則だったが、95年に食品衛生法が改正され、サンプリング抽出する『モニタリング検査』になった。この検査は結果が出るのに1週間かかるが、結果が出る前に流通させてもいいことになっている」と指摘するのは小池晃共産党副委員長だ。95年1月にWTO(世界貿易機関)の設立協定が発効し国際基準に合わせることになった。当時の日本の基準より緩く、残量農薬や食品添加物などの基準が次々と緩和されたという。

 小池議員が今、もっとも心配するのが、TPP(環太平洋経済連携協定)による食品検査の基準緩和だ。TPPの原型である4ヵ国間のP4協定には、入港から48時間以内に通関させるという条項がある。日本の現状は、海上一般貨物で平均約61時間、動植物や食品は82時間。
 「TPPに参加し条項をそのまま入れると、輸入食品が増えるのに検査スピードをアップしなければならず、チェック漏れの危険性が増す」
日本の食糧自給率は約4割。今や、輸入食品なくして日本の食卓は成り立たない。食の安全はきちんと守られているのだろうか。

   (ニュース出所 AERA11.25)

 
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