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月刊 経営一番

〜「スマホ中毒」急増で加速する総白痴化〜


・通勤時間はもちろん入浴中も
・感情も顔文字などで表現して
・小学生まで自らヌード写真を

編集後記
 「企業経営はつまるところ人づくり」



業績31の原理

  経営一番 NO.236  2014年10月
〜「スマホ中毒」急増で加速する総白痴化〜
 スマホの販売数は増加の一途をたどっている。しかし、スマホを長時間利用することで、頸椎椎間板ヘルニアになるものや、日本語の表現力の衰退、人間関係のトラブルといった問題も発生している。

◆通勤時間はもちろん入浴中も
 いま通勤電車に乗ると、一車両に新聞や雑誌、書籍を読んでいる人が何人いるだろうか。10人中7〜8人はスマホ(スマートフォン)の画面をのぞき込んで、メールやゲーム、SNSやネットサーフィンをやっている。スクロールであまりに人差し指を使うものだから、指紋がなくなったという話もある。そのために、専用指サックを使っている人も出て来ているほどだ。
 ある企業の調査によれば、15歳〜59歳の女性が1日にスマホを利用する平均時間は3時間25分だったという。10代、20代の女性の場合はなんと4時間を超えていた。彼女たちは行き帰りの通勤時間はもちろん、自宅へ帰っても夕食時や風呂(防水用器具をつける)の時間もずっとスマホとにらめっこをしているのだ。
 いまや「スマホ依存」どころか、「スマホ中毒」となり、長時間、無理な姿勢や首を傾けていることから、20代を中心に頸椎椎間板ヘルニアになる若者も急増している。
 「ながらスマホ」も、もはや社会的問題である。歩きながらスマホを操作していて視界が狭くなり、人とぶつかったり、電車のホームから転げ落ちる人も多い。NTTドコモは最近、「歩きスマホ」の実態と危険性について検証したほどだ。
 東京・渋谷のスクランブル交差点で、青信号の点灯する46秒間に、1500人の歩行者がスマホを使用しながら横断する場面をシュミレーションした結果、無事横断できたのは547人だけで、衝突が446人、転倒が103件もあったという。
 また、電車との事故では歩きスマホで駅のホームから路線に転落して重傷を負ったり、通過電車の接近に気付かず接触し死亡する事故のほか、電車が来ているのに気付かず踏切に進入して電車に跳ねられる事故も起きている。こうしたスマホの事故ではイヤホンを使い、大音量で音楽を聴きながら歩く人も多く、危険の察知が遅い原因の一つになっている。
 国土交通省の調査では、スマホなどが原因で駅ホームから転落した事故の負傷者は13年3月までの1年間で19人にのぼったという。東京都内を中心に、昨年から電車と人の衝突事故による遅延が増えているが、歩きスマホが原因といえよう。
 電車以外でも、スマホ片手に自転車は自動車を運転する者も増えた。実際にスマホや携帯電話の使用中に起きた交通事故も急増しており、警察庁によると昨年は全国で死亡事故34件を含む1750件が発生している。

◆感情も顔文字などで表現して
 一方、ついに啓発活動に乗り出した自治体もある。東京・千代田区役所では2回にわたり、携帯電話事業者、鉄道事業者、警察、総務省、道路関係者などを集めて「『歩きスマホ』に関する意見交換会」を開催した。
 千代田区にはJRや地下鉄各社を合わせて63もの駅がある。在住者は東京23区で最も少なく約5万人だが、昼間人口は80万人を超える。
 千代田区生活経営部総務課の清水章課長が、開催に至った経緯を語る。
 「私たちは02年に生活環境条例を施行したが、昨年6月からは“歩きスマホ”の危険性も訴えている。しかし、一自治体だけで解決できる問題ではないため、昨年7月末に1回目の意見交換会を開いた」
 こうした開かれた意見交換会によって、参加者は歩きスマホの問題をより真剣に考え出した。すでにNTTドコモが「あんしんモード」アプリに「歩きスマホ防止機能」を追加するなど成果は出ている。しかし、スマホの販売数は増加の一途をたどり、今後もスマホ依存に陥る人が増えることが予想される。MM総研の調査では13年度(13年4月〜14年3月)に国内で出荷された携帯電話端末は3941万台で、うちスマートフォンは75%にあたる2960万台を占めた。
 スマホは便利な反面、メールやメッセージアプリ「LINE」などによって、子供たちを中心にコミュニケーション能力に変化が出てきた。「10代、20代は短文作成が得意だが、長文読解が苦手という傾向が出てきた」(教育関係者)という話もあるなか、絵文字や「スタンプ」と呼ばれる絵柄を若い世代が多用することにより、日本語の表現力に影響が出ている。
 『ケータイを持ったサル』などの著書がある、京都大学霊長類研究所の正高信男教授もこう指摘する。
 「スマホやケータイは短いメッセージで相手に何かを伝えなければならないから、レトリックを使った文章がなくなる。そのため誤解を招かないように感情も絵文字などを使って表すようになり、結果的に日本語の表現力を乏しくする。メールやLINEでメッセージが来ないと、疎外されているのではないかという不安感に駆られ、いつも誰かと繋がっていないと落ち着かなくなる」

◆小学生まで自らヌード写真を
 正高教授は「こうしたコミュニケーションの形態は、仲間の所在を確認するために鳴き声を出し合うニホンザルと酷似している」と語る。
 最近では登校したとたん、ケータイやスマホを没収する中学や高校も多い。しかし、登下校はもちろん、自宅でもメールやLINEのやり取りで時間が取られ、1人で本を読んだり、宿題をやることができない学生が増えている。とくにLINEでは複数の友達が一斉にメッセージを送って来るから、すぐに返信しないと即いじめにつながる。
 娘が3時間以上もLINEでやり取りしていたのを、父親が見かねてスマホを取り上げた。翌日、チェックしてみると「なぜ返事しないの?」「裏切り者!」などの“未読メッセージ”がなんと500以上も入っていたという。
 大人でも社会的な問題になるのだから、社会的危険に疎い子供たちが使えば、さらに大きな問題がでてくる。少女がLINEで知り合った相手に自分のヌード写真を送り、別れた後、腹いせにそのヌードが晒されるなど“リベンジポルノ”も後を絶たない。小学生が自らヌード写真をネットに公開するケースもある。
 スマホ依存の問題は米国でも社会問題化しており、すでに仕事以外の時間は“スマホ絶ち”したり、治療センターに入院するケースもある。日本もすでに「総スマホ中毒」といっていい状況だが、早く社会全体で対策をとらなければ、日本人はどんどん白痴化する一方である。
(ニュース出所 月刊テーミス 6月号)


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